元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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熊本地震の教訓を生かす二次災害対策

藤沢市は、去年起きた熊本地震の教訓などを踏まえて地域防災計画を一部修正します。
熊本地震では、二度に渡る強い揺れで多くの住宅が倒壊しました。とくに二度目の揺れで住宅が倒壊し、多くの犠牲者を出したのです。一度目の揺れには耐えても、二度目の揺れには耐えられなかったのです。そこで修正案では、この点を考慮して「規模の大きな地震が連続発生する可能性もあることから、最初の地震で壊れやすくなった建築物が、後の地震で倒壊して人的被害が発生することを防ぐため、建築物応急危険度判定士や被災宅地危険度判定士の危険度判定を受ける」としています。

教訓をすぐに生かす姿勢は、高く評価できますが、わたしは、熊本の現場に入った経験から、危険度判定を受けている時間は余りなく現実的ではないと考えています。この問題については、去年、6月の一般質問で二次災害を防ぐための危険度判定は時間がかかるので、一度目の地震で被災した住宅については、中にとどまらないよう市独自にルールを作るべきだと提案しています。このとき市側は、あくまで防災訓練のときなどに、危険性について周知していく考えを示していました。

修正案ではまた、「車中泊やテント泊など避難施設以外の場所への避難について、対策を検討していくと共に、新たな避難施設の確保に努める」としています。熊本では、車を停めるための場所の確保も激しく、学校の校庭も満杯でした。また公園などでは、テントで暮らす被災者が大勢いました。藤沢からも、ボランティアがテントを送り、喜ばれていました。エコノミークラス症候群の被害を考えれば、十分なテント、およびそれだけの敷地の確保が必要です。

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藤沢プラザ南館ビルの解体に伴うアスベスト対策

藤沢市の藤沢プラザ南館のビルが解体され、19階建てのマンションが建設される計画です。業者側の調べで建物の一部にアスベストが含まれていることが判り、業者は、法律に沿って、除去作業に入っています。

アスベストは、飛散のしやすさに基づいて三段階のレベルに分かれています。▲レベル1は、建物の梁や天井などに吹き付けられたもので、除去する際、大量に飛散する恐れがあります。▲レベル2は、配管や蒸気を作るボイラーなどに使われるもので、除去の際、飛散の恐れがあります。▲レベル3は、割れにくい建材に使用されていて、飛散の恐れは比較的低いとされています。レベル1と2の場合、基本的に労基署と自治体に届け出を行なう義務があります。

今回、南館の建物の1階にあるポンプ室などでレベル2に当たるアスベストが見つかったということです。場所は配管の曲がったところや、ダクトの接続部分です。配管については、問題のある部分をビニールシートで巻いた上で、周りの問題のない部分を切断し、取り出します。そして二重の袋に入れて密閉します。ダクトについても、問題がある部分の外側で切断して、取り出し、二重の袋で密閉します。
このほか、1階のエレベーターホールやトイレなどの天井でレベル3のアスベストが見つかったということです。

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憲法に関する講演会

藤沢市で憲法に関する二つの講演会が開かれました。東京外語語大学の伊勢崎賢治教授は、自ら紛争処理にあたった経験を踏まえて講演しました。

この中で、国連のPKOは、住民の保護が最優先課題であり、国連自体が紛争の当事者になっているのが現状だ。このように性質が変化してきたのに政府は、「違憲行為」を繰り返し、自衛隊の活動範囲を拡大してきたと批判しました。
そして、いちばんリスクを背負い込んでいる自衛隊員のためにも、こうした矛盾を解決しなければならないと強調しました。

伊勢崎氏はまた、国際社会では、「自衛」のための武力行使しか許されていない。国連安保理の常任理事国は戦勝国で作られ、その目的は「侵略」を許さないことだ。この点を踏まえて対処しなければならないと述べました。
一方、別の講演では、分かりやすい憲法の解説で知られる広島市の弁護士が、国家という権力をライオンに例えて、憲法という檻に入れて監視することが重要だと強調しました

その上で、ライオンは檻を壊そうとしているが、簡単に壊されないよう改正には国会で三分の二以上の発議が必要となっている。与党だけでなく、野党への説得が重要になる所以だと説明しました。

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釘のない海の家

藤沢市の片瀬東浜海水浴場で、海開きの式典が行われ、本格的な夏の到来となりました。去年の観光客数は、4年ぶりに海水浴客が増えたこともあり、前の年より31万人多い、1864万人となっています。

今年の注目は、海岸の美化活動に取り組んでいる東京のNPO法人「海さくら」と日本財団の協力で、建物に釘を一本も使わない海の家が、登場したことです。
この建物は、間伐材を使って作られていて、釘の代わりに合板をくさび形に組み合わせて、接合しています。建物自体は、奥行きが10メートルあるアーチ型で、ライフセイバーらの待機場所として利用されます。

7年前に行われた調査によりますと湘南海岸で、合わせて1万9000本の釘が回収されたということです。「海さくら」では、子どもたちが、安心して砂浜で遊び回れる環境づくりに努めていきたいと話しています。

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注目され始めているヤングケアラーとは

子どもの貧困が問題となる中、ヤングケアラーが注目され始めています。ヤングケアラーは、家族に代わって介護や家事をしている子どものことです。

藤沢市は去年、小中学校など55校すべての教師を対象に調査を実施しました。その結果、回答した1098人のうち48.6%が「ヤングケアラーがいる、またはいた」と答えていることが判りました。その内容としては、「料理や洗濯など家事」が最も多く、「兄弟姉妹の世話」、「買い物」などが続きます。中には「医療的な世話」や「身体介護」もありました。

また自由記述欄には「母親が心を病んで自殺したいと言うため、子どもが学校を休んで付き添っている」という例もあったということです。一方、子どもが受ける影響としては「欠席」が最も多く、「学力がふるわない」、「遅刻」、「忘れ物」などとなっています。
今回の結果について、この問題に取り組んできた会派の先輩、竹村雅夫議員は、「子どもに不釣り合いな重い責任で、学業にも支障をきたしている。もはや美談では済まされない」と指摘しています。そのうえで「子どもたちは、自分自身で声を上げられない点が心配だ」として、周囲が気付くための理解浸透と次への支援につなげるための体制強化を求めています。

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藤沢市議会議員 清水竜太郎
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