元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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ウッドストックから50年、表現の自由とは

最近、1960年代のロックに聞き入っています。60年代ロックの集大成と言えば、50年前、ニューヨーク州の郊外で開かれた伝説の「フェス」、“ウッドストック”です。

ザ・フー、ジェファーソン・エアプレーン、ジョー・コッカー、ジョーン・バエズにジミー・ヘンドリックス、数々の「レジェンド」が参加した反体制カルチャーの象徴です。
各地から40万人の若者が集まった音楽祭が、開催1か月前に、場所の変更を余儀なくされたことは知りませんでした。困った主催者たちを助けたのが、広大な農地をもつ一人の酪農家、マックス・ヤスガーでした。

ヤスガーは、ベトナム戦争を支持するばりばりの保守派。そんなヤスガーが音楽祭の開催を受け入れたのは、「政治的な考え方が違っても、表現の自由は守らなければならない」という強烈な信念だったそうです。
ヒッピーたちが集結した3日間の音楽祭は大盛況のうちに終わります。ステージに立ったヤスガーは、「あなたたちは、世界に証明して見せた。音楽を通じてみなが一つになれることを」と演説しました。

しかし、ヤスガーの住む地域の人たちは、違いました。音楽祭を快く思わない住民らは、ヤスガーの生産した牛乳の不買運動を起こしたり、損害賠償を求める裁判を起こすなど、嫌がらせをしたそうです。

ヤスガーは4年後に亡くなります。ロック雑誌「ローリングストーン」は、追悼記事を載せました。アーティストでもないのに異例の対応です。いま日本社会に必要なのは、マックス・ヤスガーのような人物なのではないかと感じざるをえません。

ウッドストック

鎌倉市由比ヶ浜海岸のバリアフリービーチ

この夏、鎌倉市の由比ヶ浜海岸に整備されたバリアフリービーチが話題を集めました。

これは障害者サーフィンの世界チャンピオン、内田一音さんの呼びかけではじまった試みで、行政だけでなく、海の家の方々が協力してできました。
車いす利用者でも自由に行き来できるように、海の家の前に800メートルに及ぶ木製のボードウォークが連なっています。
また波打ち際まで車いすに乗ったまま近づけるマットもあるほか、介助員と共に海の中に入れる専用の車いすも用意されています。

わたしも沖縄にいたとき、障害者がスキューバダイビングを体験する取り組みを取材したことがあります。海中は、障害を感じずに比較的、自由に動き回れる場所なのです。
那覇市にある波の上ビーチは、バリアフリーが完備されていることで知られ、波打ち際までスロープが設けられています。
このように沖縄では、バリアフリーをうたった観光客の誘致にも力を入れているのです。

呼びかけ人の内田さんは、藤沢市のご出身だそうです。藤沢市内の海水浴場でもバリアフリーを徹底したいものです。

バリアフリービーチ

バリアフリービーチ

バリアフリービーチ

 

子ども食堂のいま

藤沢市鵠沼石上にあるカソリック教会で、子ども食堂などの夏祭りが開かれました。これまでの流しそうめんに変わって今回は、バーベキューを楽しみました。

このカソリック教会を拠点として、様々な活動が展開しています。まずホームレスや家を失った親子らの相談活動、つづいて経済的に恵まれない家庭の子どもを対象にした学習支援、そしてボランティアによる子ども食堂です。三つの活動がゆるやかにつながっています。

子ども食堂が全国的に増えるにつれ、課題も指摘されています。社会活動家の湯浅誠氏によりますと主に二種類に分かれるそうです。誰でも参加し、交流できる「共生食堂」と、貧困家庭にある子ども向けの「ケア付き食堂」です。
とくに共生食堂については、本来来るべき子どもや親が来てないのではないかという疑問が出ています。
これに対して湯浅氏は、「どちらも背中合わせの現象であり、一方を否定することで子ども食堂の豊かさを失うべきではない」と指摘します。その上で「もともと限界はあるのだから、ほかとの連携が大事だ」と強調しています。

そういう意味でカソリック教会での子ども食堂は、「共生食堂」に見えますが、連携があり、成功しているのではないかと思います。

先日、食堂の後片付けが終わってから、一人の女子生徒がやってきて、ボランティアの方と話し合っていました。テーブルには彼女用に一食分が取ってあります。いつもは明るく皿洗いなどを手伝ってくれるのに雰囲気が違います。
あとでそのボランティアの方から、家庭の事情を伺い、学習支援や子ども食堂に来る子どもたちの深い悩みの一端を知りました。勉強や食事を通して、人の距離が縮まっています。

子ども食堂

子ども食堂

子ども食堂

子ども食堂

「学校を格差是正の防波堤とせよ」8月12日朝日新聞、声の欄

8月12日の朝日新聞、声の欄にわたしの投稿が掲載されましたので、内容をお伝えしたいと思います。

生活困窮家庭には、一般家庭の3倍もの割合で授業の理解が十分できていない子どもがいるとわかった。
わたしが市議会議員を務める藤沢市が今春、まとめた子どもの生活実態調査だ。公立中学で、貧困家庭の子の47%が学習に困難を抱えていた。
今、放課後の過ごし方が学力を左右するとされ、藤沢市でも中学生の7割が学習塾などを利用している。
そして、経済的な理由で利用できない子どもは、ますます取り残されている。恐らく全国でも同様だろう。
学校の問題は今、部活動に象徴される教師の多忙化ばかりが取りざたされているように感じる。しかし、学校が「勉強する場所」であるという本分から考え直すことが重要ではないか。
その本分から考えれば、経済格差による学力の二極化は許容しがたい現状だ。学力が学習塾に支えられている現実も受け止めた上で、学校が変わる必要がある。
例えば部活や生活指導を専門職に任せたり、教育委員会からの調査依頼は事務職に任せたり、教師が授業に集中できる環境づくりが重要だ。
学習塾のノウハウも活用できるだろう。公教育の改革は待ったなしだ。

学校教育

8月12日朝日新聞「声の欄」

 

藤沢市の学校プール開放

藤沢市は、夏休み中、実施されている小学校のプール開放事業について縮小する方針です。
プール開放は、子どもたちの泳力向上や親子のふれあいを目的として、40年以上行われています。市内35の小学校プールを5日間以内開放していて、6千人を超える利用があります。

しかし、民間のプールが増えていることや、学校側の働き方改革で開放日の確保が厳しくなっています。
またプールを監視する指導員のなり手も少ない上、猛暑での活動もますます厳しくなっています。指導員への謝礼も合わせて400万円余りに上っています。
とくに、公共のスポーツ施設が近くにある秋葉台や鵠南小学校では、利用が少なくなっています。一方、学校同士が近い御所見と中里小学校、そして善行と大越小学校では、利用が片寄っています。

そこで、藤沢市は、利用が少ない学校を対象に開放日を減らしたり、開放する学校を統合するなど事業を縮小したい考えです。地域のスポーツ推進を担う地区社会体育振興協議会と話し合いながら理解を得たいとしています。

学校プール開放

 

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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