いわゆる大阪都構想をめぐる住民投票は、反対多数となり、大阪市はいまのまま残ることになりました。
自分たちの住んでいる街の形が変わる。それを実感したのが、記者時代に担当した静岡市と旧清水市の合併でした。港町として栄えた清水市も、シャッター通りが目立つようになり、青年会議所が立ち上がったのです。合併をめぐっては、財源が強化され、大規模な事業ができるメリットがある反面、細かい行政サービスが行き届くなるデメリットが指摘されました。合併までしなくても、隣り合う自治体同士が協力し合う広域行政という方法もあります。しかし当時は、各自治体が公平性が求められる介護保険制度の導入とダイオキシンに対応できるゴミ焼却施設の確保という課題を抱えていました。加えて静岡市には、合併すれば政令指定都市にも手が届くという目標がありました。
幸い藤沢市は、人口も増えていて、自主財源比率も高い状態です。いまのうちにしっかりと足腰を強め、将来の在り方を確立しなければなりません。
