東日本大震災をきっかけに原発ゼロをめざして、活動を続けている小泉純一郎元総理大臣が、東京・日野市で講演しました。
小泉氏は、この中で、日本の発電量の割合は、震災前は原発が、3割占めていたのに対して、太陽光などはわずかだった。しかしいまは、太陽光の伸びで、水力を含めた自然エネルギーが、15%まで増加していると指摘しました。
その上で、「政府がたいして支援しなかったのに自然エネルギーは、ここまで伸びてきた。政府が音頭をとれば、自然エネルギーで3割を供給できる」と訴えました。
小泉氏はまた、いわゆる核のゴミについて、「産業廃棄物でさえ、処分する場所の確保は難しい。まして危険な原発のゴミを処分する場所の確保はなおさらだ。それなのになぜ原子力発電が認められるのか」と疑問を呈しました。
そして日本は、ピンチをチャンスに変えてきたとした上で、「明治時代以降、日本は戦争の連続だった。ところが、太平洋戦争に負けた後は様変わりした。日本は変化に対応できる」と述べ、エネルギー政策の転換は実現可能だと強調しました。
人間にとって、自分のやってきたことを否定するのは、苦しいことだと思います。細川元総理大臣も共同歩調を取っており、党派を超えて取り組むチャンスです。