江戸時代、藤沢市は東海道の宿場町として栄えました。時宗の総本山である遊行寺から小田急線藤沢本町駅近くの通りがこれに当たります。江の島詣でに向かう観光のほか、流通の拠点としても発展しました。
いま藤沢市は、この一帯を条例に基づく街並み継承地区に指定し、歴史や文化を活かしたまちづくりを進めています。国の登録有形文化財である桔梗屋の店蔵をはじめ、歴史的価値のある建物を守るため支援を行なっています。また新たな建物をつくる時は、瓦屋根など当時をしのばせる特徴を取り入れるよう促しています。このほか、街並みに調和した案内板の設置も進めています。
こうした取り組みで賑わいを取り戻したい狙いですが、歴史的な建物や文化財があちこちに点在している上、街並みもまだまだ揃っていません。課題は残るものの、藤沢市としては長期的な視点で事業を進めていく方針です。
