藤沢市は、湘南シークロスと呼ばれる辻堂駅北口一帯の開発に際して、法律に基づく地区計画を設けて、制限をかけています。制限をかけることで、計画的なまちづくりを進めようという意図です。この中には中高層マンションが立っていますが、高さも制限されています。
こうした制限がないところでは、個人の財産権もあって、計画的なまちづくりに向けた理解を得るのは難しいのが実情です。羽鳥のケースも、公共性の高いNTTだったから、理解が得やすい側面があったようです。
羽鳥にマンションなどが建設される場合、合わせて1000戸、最大で3000人が入居するとみられます。このように駅周辺のマンション開発が進む一方、鵠沼など既存の住宅地では、空き家が目立ってきています。
将来的な人口減少が見込まれる中、バランスのとれた住宅政策はできないものか。藤沢市は、大型の開発は羽鳥を最後に一段落すると述べると共に、一戸建ての住宅地については、その特徴を残すべく交通網の利便性を高めるなどして対応していきたい考えです。