藤沢市は、慶応大学の湘南藤沢キャンパス周辺を「健康と文化の森地区」と名付け、開発する計画です。開発の柱となるのが現在、二俣川駅から湘南台駅を結んでいる いずみ野線の延長で、二つの駅を設置したい考えです。
県と市、慶応大学、そして相模鉄道でつくる検討会は、大学をはじめ、新しい病院、そして豊かな森林があることから、こうした特徴を活かした街づくりをめざす基本構想を決めています。
構想では鉄道は単線となっていて、一日あたり２万５８００人の利用を見込んでいます。建設費は４３６億円で負担の割合はまだ決まっていません。利用客の根拠について藤沢市は、近隣の綾瀬市や寒川町からの利用が見込めるとしています。しかし将来的な人口減少が予想される中、果たして採算性が確保できるのか、慎重にならざるを得ません。
私には苦い経験があります。静岡空港です。当初から空港の必要性を疑問視する声が多い中、静岡県は需要予測を年間１３８万人としてきました。６年前、開港に至りましたが利用客は４６万人で、予測を大きく下回ったままです。
延長した場合の駅の位置は決まっていませんが、西側の駅周辺に新たな住宅街を開発し、最大２０００人を誘致したい考えです。
