藤沢市の昨年度の決算は、一般会計で、52億7200万円の黒字となりました。前の年度と比べて、黒字幅は半分に縮小しています。
このうち歳入は、1387億3500万円で、前の年度より4%増加しました。▲歳入の6割近くを占める市税が減りましたが、▲使い道が特定されている国庫支出金や▲借金に当たる市債が増えました。市税のうち、▲住民税が、ほぼ横ばいだったほか、▲固定資産税はやや増えましたが、▲法人税が大幅に減ったため、自主財源が縮小した格好です。これは、市内に立地する製造業の好業績で、前の年度の法人税が一時的に伸びた反動といえます。
これに対して歳出は、1334億6300万円で、9%増加しました。最も多い4割近くを占める▲民生費を中心に、▲総務費、▲土木費、▲教育費、それぞれが増加しました。
このうち▲民生費では、中学校を終えるまでの子どもの養育者に支給される児童手当、小学生までの児童に対する医療費の助成、民間の認可保育所に対する運営費の助成、障がい者への介護サービス、そして生活保護などに大きく経費が充てられました。▲総務費では、新しい庁舎の建設に向けた積立金、▲土木費では、道路の改修が中心となりました。また▲教育費では、小中学校の整備や学校給食関連が目立っています。
一方、財政力を示す自主財源の比率は、71.7%で、全国平均を大きく上回っています。ただ社会保障費の拡大や公共施設の老朽化への対応で一層の支出が見込まれるだけに今後は、選択と集中が求められています。