藤沢市の社会福祉大会が開かれ、大阪・豊中市でコミュニティ・ソーシャル・ワーカーとして活躍する勝部麗子氏が講演しました。コミュニティ・ソーシャル・ワーカーとは、地域支援の専門家で、藤沢市が進める「地域包括ケアシステム」でも中心的な役割を果たすと期待されています。
勝部氏は、いまの制度に当てはまらず、助けられない人が多いと話しました。例えばゴミ屋敷の問題は、行政に馴染まず、放置されがちですが、勝部氏は、「周りにとって困った人は、困っていることを抱えている人だ」と強調しました。本人に寄り添って、悩み事を聞きだすことから始めます。
勝部氏はまた、「待っているだけでは分からない。SOSを挙げられない貧困がある」と指摘しました。住民も含めた相談窓口をはじめ、市役所や福祉の専門家が集まった横断的な会議を通して、地域の課題を共有します。親の介護に追われる子供が、定職に就けずに悩んでいるケースなど連携して、解決に当たります。勝部氏の手法はあくまでも辛抱強く、現代人に最も欠けている姿勢だといえます。藤沢市は、来年度、３人のコミュニティ・ソーシャル・ワーカーを配置する計画です。
