川にかかった橋は、地震や津波に耐えられるのか、疑問に思った人も多いと思います。藤沢市は、橋の耐震化工事を進めています。浸水想定域を眺めますと、引地川は、長久保橋近くまで、境川は、境川橋近くまで影響が懸念されます。藤沢市が管理する橋のうち、浸水想定域内にある橋は、引地川に5つ、境川に4つの合わせて9つです。
橋の耐震化は、阪神大震災をきっかけに強化されました。日本道路協会が定めた基準、示方書に従って、直下型の地震にも対応できるように改定されています。新しい基準に従って、西浜橋など5つの橋の耐震化工事が完了しています。残りは、山本橋など4つとなっています。
わたしは東日本大震災で、津波が川を遡上して橋や近くの建物を破壊した爪跡を目にしました。いざ津波が襲ったときの橋の強度については、研究が行われていますが、漂流物など不確定要素も多く、まだ確立されていません。このため、藤沢市では、最初の地震の揺れで橋が壊れ、避難ができなくならないよう耐震化に集中しています。
一方、国道にかかる橋については神奈川県が管理しています。緊急輸送道路である国道467号線にかかっている境川橋については、同じく示方書に基づいて、橋の桁が、支える台から落ちないよう耐震性を強化しています。国道134号線にかかる片瀬橋については、すでに架け替え工事で耐震化が済んでいます。鵠沼橋については、橋の落下を防ぐ耐震化が終わっています。境川橋と鵠沼橋については、更なる耐震化を目指して今後、橋を支える橋脚部分の強化を進める計画です。