災害ボランティアでは、必要なところに必要な手助けを行なうための体制づくりが重要です。熊本市社会福祉協議会は、災害ボランティアセンターを設置、募集が始まりました。受付場所は、繁華街にある花畑広場です。全国から駆け付けたボランティアの調整を行なうボランティアが、案内に当たります。順番待ちをするボランティアたちが列を作ります。受け付けの段階では、氏名や住所などを票に記入し、ボランティア保険に加入します。黄色いガムテープで作られた名札を右腕に貼ります。これで活動当日、交通機関を無料で乗り降りできます。次にテントの中で活動上の注意点を授けられます。被災者に寄り添う姿勢が大切であることや、自分のことは自分でやること、無理は決してしないこと、連絡を怠らないことなどです。最後に避難所での支援物資の仕分けや、ボランティア利用の呼びかけなど活動内容が提示され、手を挙げます。
わたしは呼びかけ活動をするグループに入りました。グループは学生や主婦ら25人の大所帯、比較的被害が少ないことから取り残されている南区を担当します。5人ごとに分かれて、担当地域を割り当て、一軒ずつ声を掛けたり、チラシを郵便受けに入れていきます。年長のわたしは全体のリーダーだっただけに気を揉みました。25人の安全を確認して戻らなければならないからです。全員が戻って、人数を確認し終えたときは安堵しました。広場に戻ると活動成果を報告して解散です。安全上、住宅での片付けは見合わせられましたが、今後はボランティアが必要です。東日本大震災でも多くのボランティアが活動しました。3週間経っても、海水を含んでずっしり重いカーペットの感触が思い出されます。日本でも確実にボランティア活動の文化が育ってきています。