江戸時代に旧東海道の宿場町として栄えた藤沢宿の歴史を学ぶとともに観光客らが交流する施設、「ふじさわ宿交流館」が遊行寺近くに完成しました。交流館は、二階建ての建物で、一階部分には講演会などができる多目的ホールと、歴史的な資料の展示室があります。二階部分は地域住民が会合などに使う会議室があります。
このうち資料展示室には、江戸時代、6番目の宿場町だった藤沢宿の様子を再現した模型が飾られているほか、旅人らが使った弁当箱や提灯、それに方位磁石などが展示されています。
江戸時代、藤沢宿は、人口が4000人ほどで、45軒の旅館があったということです。京都やお伊勢参りに向かう人々のほか、江の島や大山詣をする人々で賑わいました。また大名だけでなく、朝鮮や琉球の使節団もここを通ったということです。
藤沢宿を柱とした町おこしが進められていますが、街並みもバラバラで、文化財も点在しており、厳しい状況です。交流館もただの集会場になりかねません。幸い、旧東海道の宿場町を歩くツアーが人気となっています。藤沢だけでなく、隣の戸塚や平塚などと協力して、横断的な仕掛けにする必要があります。そのときこそ交流館の真価が発揮されると思います。