アメリカの大統領選に敗れた民主党のヒラリー・クリントン前国務長官は、敗戦の弁で、分断ではなく融和を呼びかけました。
世界的に人々が他人の話に耳を傾けなくなり、他者から学ぼうとしなくなり、どんどん内向きになっています。わたしも昔は人の話を聞かない性分でしたが、仕事を通してだいぶ変わりました。取材は、相手を選べませんし、相手の話しを聞かなければ始まりません。いま人々は、自分にとって都合のよい言葉しか聞かず、自分にとって都合のよい主張ばかりしている気がします。政治家にしても有権者にとって、心地の良い言葉ばかり発している気がします。改めて気をつけたいものです。
トランプ次期大統領の誕生で、希望を失いかけている、アメリカに 絶望しかけている方も多いと思います。しかし希望はあります。
議会上院では、民主党注目の女性候補が当選しました。カリフォルニア州司法長官のハリス氏とイラク戦争の負傷兵であるダックワース氏です。ハリス氏は、黒人でインド系の血を引く一方、ダックワース氏は、タイ系アメリカ人です。
上院では、オバマ大統領の再来を狙う黒人のブッカー議員や、女性では、ギリブランド議員やウォーレン議員、それにクロブチャー議員が早くも次の大統領候補として名前が挙がっています。さらにヒスパニック系のカストロ兄弟も期待の星です。保守派がどんなに止めようとしても、多様化の波は決して止まりません。