お正月に金融のスペシャリストから年賀状を頂きました。そこには、「日銀によるマイナス金利でキリキリ舞い」と添えられていました。
マイナス金利は、金融機関がもっと民間企業に対する資金の貸し出しを行なうよう促す狙いであり、極めて合理的な政策だと思います。
麻生財務大臣が、企業が溜め込んでいる内部留保に対して、もっと使うよう促しているのも同じ趣旨です。国民が溜め込んでいる資産に対して、課税すべきだという意見があるのも同じ趣旨です。
企業も個人も、将来に対する不安が強い余り、おカネを使いたがりません。そこで景気の循環を良くするには、無理矢理でも、おカネを使わせるよう仕向けなければならない訳です。
消費税率を10%にも引き上げられない国が、将来の不安を解消できる訳がありません。それに輪をかけて、いまはそもそも買いたいものがなくなってきています。
われわれは、全く新しい時代に入っているようです。これまで通りの大量消費を前提とする成長モデルは、もはや効かなくなっています。今後の身の丈にあった成長とはどういうものか。一枚の年賀状からすっかり考えさせられました。