東京・国立市は、駅前に広がる緑豊かな大通りで知られます。マンションの高さを制限する条例の制定に努めた上原公子元市長が、小田原市で講演しました。
景観を守ろうとした上原市政の意向にもかかわらず建設された高層マンションをめぐっては、不動産会社が営業妨害などを理由に国立市を訴え、国立市に損害賠償を支払うよう命じる判決が出ています。
この賠償金をめぐって、今度は国立市が、市長を退任した上原氏を訴え、元市長とはいえ、一個人に対して、数千万円の支払いを命じる判決が確定しました。
これについて上原氏は、「公約を守るために住民と共に全力を尽くすのは当然だ。政治家の言論の自由が制約されれば、首長は何もできなくなる」と批判しました。
もともと国立市では、建物の高さを並木と同じに自主規制してきました。ところが、高層マンションの建設が持ち上がり、地元住民の反対を受けて、条例制定に至りました。しかし工事はすでに着手され、裁判でも法律に違反していないと判断されました。ただ今後、建て替え時には条例が適応されることになります。
上原氏の抱える賠償金については、支持者らが基金を立ち上げ、募金を展開しています。
