藤沢市教育委員会が、小中学校などを対象に実施した体罰に関する調査の結果、昨年度は、19人の教師らに問題があったことが分かりました。
この調査は、今年はじめ、児童生徒、そして保護者、それに教師も含めた3万5000人を対象に実施されました。調査票は、無記名でもよく、具体的な体罰の内容を書いて、教育委員会に郵送する方法で回答します。調査の結果、回答件数は70件に上りました。
このうち一件は、中学校の教師が自ら、部活動中に生徒の尻を蹴ったことを明らかにしたもので、事態を重く見た教育委員会は、神奈川県教育委員会に報告する対応を取りました。残りのうち、事実が特定できないケースなどを除く18件について、再調査が行なわれました。
その結果、部活動中に生徒に対して「死ね」、「ばか」など暴言を吐いたケースなど問題発言があったことが分かりました。これを受けて、教育委員会や校長による指導が行なわれるなど改善が図られているとしています。
学校における教師の立場は、ある種の権力であり、いかなる体罰も許されません。組織の規律や勝利至上主義の名のもと、今だに体罰が必要悪のように思われているふしがあります。部活動での頑張りを過度に美化してしまう我々の側にも問題の一旦があるのかもしれません。