子どもの貧困が問題となる中、ヤングケアラーが注目され始めています。ヤングケアラーは、家族に代わって介護や家事をしている子どものことです。
藤沢市は去年、小中学校など55校すべての教師を対象に調査を実施しました。その結果、回答した1098人のうち48.6%が「ヤングケアラーがいる、またはいた」と答えていることが判りました。その内容としては、「料理や洗濯など家事」が最も多く、「兄弟姉妹の世話」、「買い物」などが続きます。中には「医療的な世話」や「身体介護」もありました。
また自由記述欄には「母親が心を病んで自殺したいと言うため、子どもが学校を休んで付き添っている」という例もあったということです。一方、子どもが受ける影響としては「欠席」が最も多く、「学力がふるわない」、「遅刻」、「忘れ物」などとなっています。
今回の結果について、この問題に取り組んできた会派の先輩、竹村雅夫議員は、「子どもに不釣り合いな重い責任で、学業にも支障をきたしている。もはや美談では済まされない」と指摘しています。そのうえで「子どもたちは、自分自身で声を上げられない点が心配だ」として、周囲が気付くための理解浸透と次への支援につなげるための体制強化を求めています。