藤沢市で憲法に関する二つの講演会が開かれました。東京外語語大学の伊勢崎賢治教授は、自ら紛争処理にあたった経験を踏まえて講演しました。
この中で、国連のPKOは、住民の保護が最優先課題であり、国連自体が紛争の当事者になっているのが現状だ。このように性質が変化してきたのに政府は、「違憲行為」を繰り返し、自衛隊の活動範囲を拡大してきたと批判しました。
そして、いちばんリスクを背負い込んでいる自衛隊員のためにも、こうした矛盾を解決しなければならないと強調しました。
伊勢崎氏はまた、国際社会では、「自衛」のための武力行使しか許されていない。国連安保理の常任理事国は戦勝国で作られ、その目的は「侵略」を許さないことだ。この点を踏まえて対処しなければならないと述べました。
一方、別の講演では、分かりやすい憲法の解説で知られる広島市の弁護士が、国家という権力をライオンに例えて、憲法という檻に入れて監視することが重要だと強調しました
その上で、ライオンは檻を壊そうとしているが、簡単に壊されないよう改正には国会で三分の二以上の発議が必要となっている。与党だけでなく、野党への説得が重要になる所以だと説明しました。