東京・武蔵野市の吉祥寺は、住みたい街の上位にくる人気のエリアです。新宿からも近く、交通の便が良い上、井の頭公園の自然に恵まれています。
吉祥寺は、苦境にあるデパート業界の末路を映し出しています。
いまは東急だけですが、かつては近鉄があり、いまはヨドバシカメラとなっています。
また7年前に閉店となった伊勢丹については、大手商社が運営する新しい商業施設になっています。周囲には、丸井やパルコ、それにロフトなども集まっています。
競合相手は、それだけではありません。吉祥寺を通るJRと京王には、駅ビルがあり、商業施設が入っています。さらに活気を呈しているのが、駅前に広がる商店街です。
活力がある吉祥寺でさえ、激しい競争の中で、デパートが廃れていったわけです。
デパート業界は、郊外のショッピングセンターや、衣料などの格安専門店、さらにネット小売り販売の脅威にさらされています。また人口や所得の減少の影響も受けています。衣料部門が不振を極めていて、対面販売などの強みも時代遅れが指摘されています。
デパートは、高いブランド力があるのが、他の小売店にない特徴です。そしてそのブランド力が、そのまま街のステータスにつながってきました。
そういう意味で、吉祥寺の現実は、藤沢の今後を占う意味でも示唆に富んでいると言えます。