藤沢市の浜見保育園におけるアスベスト問題について、有識者でつくる委員会が、検診や補償のあり方をまとめた最終報告書を提出しました。この中で委員会は、検診の対象を広げるよう提言しています。
この問題は、浜見保育園の二階にある部屋の天井にアスベストを含んだ吹き付け材が発見されたものです。アスベストは、11年前の工事ですべて取り除かれましたが、オープンした1972年から35年の間に飛散した可能性があります。
委員会では、このうち▲1972年から改修工事が行われた1984年度まで、そして▲雨漏りがあった1999年度から2005年度までに在籍した園児と職員については、国の基準に基づいて、検診を受けるよう提言しています。
藤沢市によりますとこの間、検診の対象は、935人に達します。ただし1972年から1983年度までは名簿が保存されておらず、藤沢市が独自に行なってきた検診の対象から外れていました。その人数はおよそ450人に上り、忘れられた存在となっています。
一方、藤沢市の検診を受けたのは56人で、そのうちの1人は、胸膜プラークの疑いがあるということです。まだ原因は確定せず、経過を観察しています。