藤沢市円行にある多摩大学グローバルスタディーズ学部の安田震一学部長に、国際化教育について伺いました。
自らも海外で研究を重ねてきた安田学部長は、アメリカを例に、公教育を通じて、学力だけでなく、スポーツや文化芸術活動が重んじられ、社会性や感性が育まれていると述べました。その上で、子どもたちが、仕事につながる将来設計をどう描くかが常に意識されていると指摘しました。
さらに教師は授業に特化していて、進路相談も専門化されるなど学校の体制が分業化されていると話しました。
グローバルスタディーズ学部では、台湾で藤沢市の高校と実施した共同研究の成果を発表しているということです。藤沢市の観光などをテーマに事前学習した上で、英語で発表するものです。ユニークなのは、発表した後の観衆の拍手の大きさで評価が決まる点です。
安田学部長は、さらに国際化教育の基本は、身近にいる外国人と接することに尽きると話します。ゴミ拾いをはじめ、さまざな行事に外国人を巻き込むよう努力しています。
現在、ほとんどの労働人口が、サービス業などローカル企業に従事している中、内向き志向が強まっていて危機感を覚えます。しかし、国内でも、観光分野をはじめ、国際化教育の役割は、むしろ広がっていると思っています。