脳科学者の茂木健一郎氏と科学ライターの竹内薫氏が、最先端の教育について、藤沢市民会館で講演しました。
これは、不登校の子どもたちを支えるNPO「自由創造ラボたんぽぽ」が、開いたものです。
講演会では、今の教育制度について2人が、「学校は、考えない教育を行なっていて、金太郎飴を大量生産している。明治時代と同じやり方で、これでは世界で勝てない」と批判しました。
その上で、「AIが発達する今後は、自分で考える力が必要だ。好きなことに没頭できる探究心が大切だ。子どもを学業だけでなく、様々な観点から評価する必要がある」と述べました。
具体的な例として、コンピュータゲームは悪者扱いだが、一部の戦略ゲームは、創造力を養う点で有効だと指摘しました。
竹内氏は、娘を通わせたい学校がなくて、フリースクールを自ら設立して、運営しています。このフリースクールでは、世界言語である英語とプログラミングに力を入れています。子どもは、自分の興味に合わせて自由に学んでいるということです。
2人が特に批判するのが、学校生活で強調される社会性についてです。同じ年齢の子どもが、学年ごとに机を並べて学ぶことに疑問を呈します。また小学校のように1人の教師が、すべての教科を教えることにも疑問を呈します。
このような画一的な枠組みで得られる社会性とは、何なのか見直さなければならないと話します。
そして多様性に富んだフリースクールや自宅で自由に学ぶホームスクーリングなど、学校以外の選択肢を広げるべきだと指摘しました。
茂木氏は、「何か表現できれば、人は助かる。自由な教育を通して、いろいろな表現方法を学んでいくことが大事だ」と述べました。