新型コロナウイルスの感染が拡大する中、緊急事態宣言が出され、外出の自粛が呼び掛けられています。しかし、藤沢市の海岸周辺では逆に人出が増えている異例の状況となっています。
これは、神奈川県がNTTドコモのビッグデータを分析して判ったものです。携帯電話の位置情報をもとに一定範囲の人口を推計しています。
それによりますと▲藤沢駅周辺の16日午後3時時点の人出は、およそ5500人となっていて、宣言が出される前の7日の同じ時刻と比べて、18.4%減少しています。
これに対して▲鵠沼海岸周辺はおよそ630人で、逆に24.2%増加しています。
都心を訪れる平日の人数も2割減っているとされ、藤沢市の顔と言える藤沢駅周辺に関しても、同じような減少率となりました。
しかし観光地である鵠沼海岸周辺については、隣の鎌倉駅周辺でさえ1割減っているのに増える結果となりました。
藤沢市などは、鎌倉市に続いて、海岸の国道沿いにある公営駐車場などを閉鎖するとともに不要不急の外出を控えるよう呼び掛けています。地元では大型連休を控えて、さらに人出が増えるのではないかと不安の声が高まっています。
外出自粛が要請レベルにとどまらざるを得ない法律の限界とも言えますが、宣言の対象が拡大された意味合いをよく考えてほしいと思います。