コロナ危機の中、沖縄は、6月23日、慰霊の日を迎えました。いつも梅雨が明けて、晴れ渡るのにあいにくの雨となりました。
沖縄では、新規感染が激増し、医療体制がひっ迫したため、緊急事態宣言が出されています。東京都は、緊急事態宣言が解除されましたが、感染者数は上向き始めていて、オリンピックを前にリバウンドの兆候も出ています。
藤沢市では、公道での聖火リレーのほか、海水浴場でのパブリックビューイングも取りやめになりました。しかしセーリングの開催都市であるだけに感染拡大のリスクは否定できず、一段の対策が求められています。
神奈川県によりますと県内における選手や関係者の滞在者は、7月中旬の5000人がピークで、模擬実験による新規感染は一日最大5.91人になるとしています。
キャンプや大会の期間中、選手は毎日、関係者は数日に一回検査を受けて、再検査は、鎌倉市にある湘南鎌倉総合病院で行ないます。
重症患者については、市民病院など高度医療機関で、中等症については、湘南アイパークに設置されている施設で、そして軽症などは葉山町にある湘南国際村センターで対応します。さらに積極的疫学調査については、セーリングの場合、宿泊所がある大磯町を管轄する平塚保健福祉事務所が担当します。
医療提供体制への影響は限定的だという見方もありますが、そこまでして開催する理由が分からず、ふに落ちません。世論調査で大会の延期や中止を求める意見が多い中、責任の所在が曖昧なまま開催になだれ込もうとしています。
一方、沖縄では、おととし普天間基地の移設先となる辺野古沖の埋め立て工事に関する県民投票が行われ、反対が投票数の7割を超えました。投票結果に法的な拘束力ありませんが、政府は工事を止める気配はありません。
追悼式で玉城知事は、「愛の反対は、憎しみではなく、無関心です」という言葉を使いました。民主主義国家において、民意が尊重されなければ、民主主義自体への疑念さえ生じかねません。
民意が政治に反映しづらい現状がつづいて市民が政治をあきらめ、投票に行かない事態をいちばんおそれます。投票という行動こそが、最大の武器であることを忘れてはならないと思います。