元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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3回目のワクチン接種と確保病床のフェーズ

新型コロナの変異ウイルス「オミクロン株」への懸念も広がる中、藤沢市は、3回目のワクチン接種を始めます。対象となるのは、2回目の接種を終えた18歳以上の方で、2回目から8か月が経っていることが必要です。2回の接種を受けた人数は、先月までで32万5000人に上ります。

使うワクチンは現在のところ、追加接種の薬事承認が出ているファイザー社製となります。接種をするにはクーポン券が必要で、2回目を終えた順で届けられます。

順番としては、今月から来年1月までは、医療従事者で、1万人余りです。一般市民については、2月から7月となります。これまでのように個別接種と集団接種の両方で行ないたい考えで、割合は半々だとしています。

個別接種については、予約が取りにくかった反省から、医療機関での予約だけでなく、コールセンターでの電話およびネットでの予約についても検討します。集団接種は、週4回を予定していて、会場としては市役所をはじめ、旧南市民図書館や秋葉台文化体育館、それに民間の施設を検討しています。接種日を藤沢市から指定する方法は、考えていないということです。

また対象が5歳以上に引き下げられた場合については、接種は強制するものではなく、丁寧で正しい情報の提供に努めるとしています。

藤沢市の発表によりますとこれまでの新規感染は、7000人を超えています。第5波とされる8月が2727人でしたが、9月が826人、10月が70人、そして先月が18人と急減しています。30%近かった神奈川県の平均陽性率も、10月下旬以降、1%を切っています。

ただ気温が低く、乾燥する冬を迎え、第6波への備えが重要です。政府の素早い水際対策の強化はもちろん医療提供体制の強化が欠かせません。

政府は、第6波に備えてこの夏より3割多い患者が入院できる体制をつくることや、医療機関ごとの病床の確保状況や使用率をITを使って公表するよう求めています。神奈川県も新規感染の状況に応じた確保病床のフェーズを見直しています。

▲「フェーズ0」は、感染がない状況で、確保病床は120床、そのうち重症向けは20床、▲「フェーズ1」はいまの状況で、確保病床は1000床、重症向けは100床、▲警戒を強化すべきレベルの「フェーズ2・3」は、確保病床が1300床から1700床、重症向けは130床から160床です。一般医療や新型コロナへの負荷が生じているが、病床の拡大で医療提供は可能としています。まん延防止等重点措置の段階としています。

▲「フェーズ4」は、一般医療を相当制限しなければ新型コロナへの対応ができず、医療が必要な人へ対応ができなくなるレベルです。最大確保病床が2100床で、重症向けが210床です。緊急事態宣言の段階で、一般医療の延期も想定されます。このレベルでは、さらに▲「災害特別フェーズ」が設けられ、重症向けの60床を含む全体の病床をさらに400床増やすこともあるとしています。

神奈川県の最大確保病床は、去年の冬の経験から各医療機関と個別に協定を結ぶことで、重症向けの190床を含む1555床となりました。4月からはさらに重症向けの199床を含めた1790床となりました。しかし、夏の感染急増で体制はひっ迫し、神奈川県は医師が延期できると判断した入院や手術を一時停止してもらうことで、2000床を超える体制で対応しました。ただそれでも病床は足りず、入院を断れるケースや自宅療養を余儀なくされるケースが相次ぎました。

神奈川県は現在、感染状況が落ち着いているにもかかわらず、「フェーズ4」の体制を維持しています。ワクチンの接種率も8割以上であることを考えれば、重症化のリスクは抑えられるのではないかと期待します。その一方で海外と比べて感染が少なく、病床も多いのにコロナ専用の病床が足りず、適切な治療が行き渡らなかった日本の状況を今こそ改善しなければならないと思います。

第6波のみならず新たな感染症対策としても医療提供体制の根本的な見直しは必要です。医療機関に対して知事が必要に応じて患者の受け入れを命令できる法改正を主張する意見もあります。法改正が最適なのか分かりませんが、何か具体的な対策を講じない限り、体制の増強が厳しいのは明白です。

コロナ危機では地方政治に焦点が当たりましたが、いまの都道府県体制が適切なのかも再考すべきだと感じます。巨大な政令指定都市、横浜と川崎を抱える神奈川県はなおさらです。いわゆる神奈川モデルは評価すべきですが、「2次医療圏」ごとに医師や病床を確保するなどもっと市町村が指導力を発揮すべきなのではないかと考えます。

ワクチン接種

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