元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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藤沢駅南口に大規模な公園広場を (藤沢市議会一般質問における提案)

5年前の一般質問で、ひとつの提案をしました。
藤沢駅南口に大規模な公園広場をつくろうというものです。
駅前は、町の玄関であり、顔です。それだけに南口をどうするかは決定的に重要です。
いま都市部の駅前はどこも同じような風景が広がっています。駅ビルがあって、地上はクルマに支配されています。わたしはこれを変えたいと思っています。

【南口に大規模な緑あふれる公園広場を】

幸い南口には、一定の空間が広がっています。これこそ藤沢の宝です。
50年前、江ノ電の駅はずっと北側にあって、当時の国鉄や小田急との接続は楽でした。
ところが江ノ電をずっと南側にずらすことでいまの空間が生まれたわけです。いわば利便性を失う代わりに貴重な空間を手に入れたと言えます。この貴重な空間を活かさない手はありません。

わたしの提案は、最低限の交通の利便性は確保しつつ、人間や自然環境を大切にする公園広場をつくろうというものです。
わたしは藤沢の価値は、海と緑と青空が都市と調和しているところだと考えています。
緑や芝生に囲まれた公園広場をつくることは、藤沢駅前を再生させるだけでなく、自然環境を大事にするまちの価値観を示すものになります。

アンケート調査で、南口には何が大切か聞いたところ、「湘南らしい個性」が最も多く44%に上っています。買い物や交通も便利な方がいいけれど、何よりも個性を求める市民が多いことが判っています。また公園広場にする案については7割の方が賛成してくれています。

公園広場には理想とするモデルがあります。
ニューヨーク市にある「ブライアントパーク」です。高層ビルに囲まれていますが、広い芝生があります。運営費は大手企業が出しているほか、映画祭やスケートリンクなどの貸し出しでまかなっています。藤沢駅前にブライアントパークのような公園をつくればまちの個性になり、ステータスも上がるはずです。

【公園にとどまらず駅前の広場化めざす池袋】

ブライアントパークにそっくりな公園が日本にあることを知りました。豊島区池袋にある「南池袋公園」です。豊島区は、かつて「消滅可能性都市」のひとつに数えられました。そこで豊島区が取り組んだ施策の一つが、公園を中心としたまちづくりです。
かつては薄暗くて近寄りにくい公園だったのが、一面を芝生に覆われた開放的な公園に生まれ変わりました。民間との連携でカフェレストランも併設されていて、親子連れが訪れる人気の場所となっています。まさに公園がまちのイメージを一新させた好例です。豊島区は、ほかにも3つの公園を整備しました。

そのひとつが昨年新しくできた「サンシャインシティ」のさらに東側に位置する
「イケサンパーク」です。備蓄倉庫や非常用トイレなどがある防災公園ともなっています。ここも一面が芝生に覆われていて、ファーマーズマーケットも開かれます。周辺には、タワーマンションが並んでいて、新しい住民が増えています。

そして、もともと区役所があった土地を活かして誕生したのが、「ハレザ池袋」と呼ばれる一帯です。
中心が、「中池袋公園」で、周りには芸術文化劇場などが集結しています。
「国際アートカルチャー都市」を掲げる豊島区の文化芸術行政をけん引する拠点です。

文化芸術を進めるもう一つの拠点が西口の駅前にある「池袋西口公園」です。
公園内には野外ステージがあって、隣には「東京芸術劇場」があります。かつての物騒なイメージは、過去のものになっています。

豊島区はさらなる高みをめざしています。
「都市づくりビジョン」の中で、「副都心の顔となる池袋駅および駅周辺の再生」に取り組むとして、「駅前広場の歩行者空間の拡大や駅から連続する人優先の歩行者空間を整備する」としています。有識者らでつくる委員会は、「基盤整備方針」の中で例えば東口について、駅ビル前を南北に走る「明治通り」の車線を減らすとしています。そしてバスやタクシーを集約化することで歩行者空間を拡大するほか、駅前から東に延びる「グリーン大通り」の一部を広場化するとしています。

去年、委員会の検討部会がまとめた「交通戦略」は、さらに大胆な目標を打ち出しています。なんと明治通りを遮断して、クルマを入れないようにしようというのです。
戦略からはこれまでの駅前のあり方を変えたいという思いが伝わってきます。
歩道の幅が10メートルある緑豊かな「グリーン大通り」は、オープンカフェなど活動が盛んですが、歩行者は少なく、もったいない状況です。
明治通りを遮断すれば駅から直接、グリーン大通りを結ぶことができます。
そこに広場をつくれば池袋駅前の風景は一変するのではないかと想像します。
駅前が変われば、まち全体も変わります。目標が現実となれば、池袋駅の乗降客や道路の歩行者数、さらに売り場面積当たりの小売販売額も増えると見込まれています。

藤沢市も負けてはいられません。今こそ南口に人と環境を優先した緑あふれる
大規模な公園広場をつくるときです。

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