藤沢市が誇る市民オペラ「ナブッコ」を観賞しました。市民オペラは、藤沢市が発祥でいまでは全国に広がっています。
藤沢市の市民オペラは、ソリストや指揮者はプロですが、オーケストラや合唱団が市民で構成されています。1973年の「フィガロの結婚」を皮切りにこれまで24回の公演を重ねています。
演目には「蝶々夫人」や「アイーダ」「メリーウィドウ」など有名なものだけでなく、過去には三枝成彰氏による創作オペラも上演されています。
今回の公演も3年間の準備を要しましたが、コロナの影響で1年半も上演が延期されました。感染対策を施しながら、芸術監督の園田隆一郎氏を中心にプロとアマがが一体となって練習を積み上げたそうで、たいへんなご苦労があったと思います。
わたしはにわかファンてすが、音楽、独唱、合唱、舞台、照明、衣装、演出、すべてが素晴らしく生の迫力が伝わってきました。建て替えが予定されている市民会館ではありますが、伝統の市民オペラの本拠地とあって大ホールも一踏ん張りしていた気がします。
ロシアによるウクライナ侵攻が進む中、オペラの内容にも考えさせられました。「ナブッコ」の舞台は、世界史上有名なバビロン捕囚の時代です。新バビロニア王国に征服されたユダ王国のユダヤ人が強制連行された史実が題材になっていて、バビロニアの王ナブッコのおごりと救いが描かれているのです。
留学中、わたしは大好きな野球とミュージカルばかり見ていました。ミュージカルの源流がオペラだということを今になって知り後悔しています。知らないのは恐ろしいことです。