元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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藤沢プラザ本館の今後

藤沢市鵠沼東にある商業施設、藤沢プラザ本館が、マンションに生まれ変わることになりました。
計画されているマンションは、206戸が入る予定で、注目された高さについては、15階の45メートルになることがわかりました。来月2日には、住民説明会が開かれるとしています。

藤沢プラザの本館は、かつて東急ハンズの一号店があったことで知られます。何でもそろう東急ハンズは、何でも自分で作り上げる、粋でおしゃれな藤沢市民の気風に合致し、子どもにも大人気でした。しかし、余裕がない時代になるに従って、お店も廃れ、撤退後はユニクロに取って変わられました。

建物の老朽化もあって、藤沢プラザ本館自体が閉館となり、寂しい限りです。藤沢プラザをめぐっては、駐車場などが入った南館も取り壊され、19階建て59メートルの高さのマンションが建設中です。

となりの鵠沼石上でも、19階建て60メートルの高さのマンション建設が計画されるなど、藤沢駅の南側も、親しんできた街並みが、変わろうとしています。

藤沢プラザ本館

藤沢プラザ本館

藤沢プラザ本館

 

厳しい運営状況の国民健康保険

藤沢市によりますと、国民健康保険の保険料の滞納率は、29.4%に上っています。国民健康保険は、医療保険のうち、会社勤めの人向けの健康保険、別名・社会保険とは違って、自営業者や年金受給者らが、加入しているものです。

藤沢市内では、全市民の2割に当たるおよそ8万7000人が加入しています。ところが、加入者の減少で、歳入が減る一方、医療費の増加で、歳出が増え、赤字運営となっています。
もともと自営業や農業従事者が多かったものの、いまでは年金暮らしや収入がない人で57.5%を占めています。保険料は、所得によって変わってきますが、平均で、所得の1割にあたる10万6000円余りです。

藤沢市としても、督促状を出すなど保険料の徴収に努めていて、差し押さえに踏み切ったケースも487件に及んでいます。しかし、厳しい運営状況は変わらず、一般会計からの税金も投入されています。こうした状況は全国共通で、国は保険の運営をこれまでの市町村から、財政規模が大きい都道府県に移すことで改善を図っているところです。

日本は、国民皆保険だから、医療は安心して受けられると言われてきましたが、自分がいま加入している医療保険が、これほど脆弱な制度なのか、不安になりました。制度の改善に向けて、医療費の抑制を含めた国民的な議論が必要です。
そういう意味で、老後への備えに2000万円が必要だとした金融庁の審議会報告も、ただ批判するだけでなく、年金制度のあり方について議論するきっかけにしなければなりません。

国民健康保険

厳しい運営状況の国民健康保険

 

村岡新駅設置の最終判断は来年度末に

藤沢市は、村岡地区への設置を要望しているJRの新駅について、最終判断は来年度末になる考えを明らかにしました。

村岡新駅をめぐっては、神奈川県と隣の鎌倉市と共にJRに対して、設置を要望していて、160億円に上る費用については、三者で負担することになっています。これについて、藤沢市は、議会の委員会で、「JRが概略設計を1年半から2年かけて提示するので、それをみて、来年度末に最終判断する」と述べました。

村岡新駅については、近くに武田薬品の共同研究施設があり、神奈川県は、村岡地区だけでなく、鎌倉市の深沢地区を一体的に整備することで、ここをヘルスケアの一大拠点にしたい考えです。
これについて藤沢市は、「県は武田薬品と連携して、産業創出していく覚書を交わしているが、新駅設置との直接的な関係はない」とした上で、「新駅は、長年の地元からの要望を受けたものだ。新駅設置の是非が注目されているが、まちづくりこそが重要だ」と述べました。ただ、まちづくり自体については、「まちづくりの在り方はまだ決まっていない。学識経験者や経済・市民団体からの意見をいかして作っていく」と述べています。

一方、議員からは、新駅の必要性が不明確であるとか、地元以外の理解が進んでいないという意見が出されました。これに対して藤沢市は、▲地元住民の交通アクセスが便利になる、▲藤沢駅の交通負荷が軽減する、▲鉄道は住民以外も利用できるなどと強調し、「新たな都市拠点は、藤沢市全体の発展に必要だ。都市機能を集積することで持続可能なまちになる。市民の意見を聞くのではなく、理解に努めていく」と説明しました。

藤沢市の今回の答弁には、やや驚きました。新駅設置の目的は、いわゆるコンパクトシティになるために必要だからで、共同研究施設のためではないと答えたからです。わたしは、ヘルスケア産業の発展を重要視しており、鉄道駅とは言わないまでも、何らかの交通アクセスの向上は必要だと思っています。

また、まちの効率化を図るコンパクトシティの主旨からすれば、新たにまちを作るより、すぐ近くの藤沢駅周辺へ集中投資することこそが重要です。そして、藤沢市全体の利益を考えれば、技術的な問題はあるものの、東海道線ではなく、京浜東北・根岸線を延伸したり、積極的な経営が目立つ湘南モノレールを村岡地区まで伸ばして、新駅をつくるなど、新しい発想が必要です。さらに新駅の設置に釈然としない市民が多いにもかかわらず、意見聴取より、新駅ありきとする姿勢にはがく然としました。

村岡新駅

 

国登録有形文化財に指定された「尾日向家住宅」

藤沢市鵠沼松が岡にある「尾日向家住宅」は、去年、国登録有形文化財に指定された建物です。かつて別荘地として栄えた鵠沼地区に残る貴重な空間となっています。木造の建物は、90年の歴史があり、洋館と和館が連続して隣り合っているのが特徴です。洋館の中には、風格がある応接室がある一方、本格的な和室は、庭へとつながっています。

注目すべきは、建物だけではありません。広い敷地には、松をはじめ、様々な樹木が立ち並んでいます。
ところが尾日向家住宅も、維持管理が難しくなっています。尾日向家としては存続したい考えで、住民らの助言も受けて、庭先でのヨガ教室や、野菜の販売会などを開いています。ただ文化財に指定されても、とくに支援がある訳でもなく、厳しい状況は変わりありません。
市内には、15か所が指定されていて、羽鳥の「旧三觜家住宅」もその一つです。議会では、こうした文化財の保存を求める動きに先輩議員が、「文化財版のレッドリスト」をつくった上で、前もって対策を打っておけないか提言しています。

行政は、公平性を大原則としているため、例えば公園の整備など、特定の地域だけに予算を投入するのを嫌います。そんな場合、地域の住民が、資金を出し合って不足分を補完すれば、前に進むことができる事業も多くなるのではないかと思っています。
これは、文化財の保護のみならず、住宅の樹木や生け垣の保全についても言えるのではないでしょうか。なぜなら、こうしたものは、たとえ私的財産であっても、その地域の街並みを構成する要素であり、その地域の価値向上に貢献しているからです。
こうした私的なものだが、公共性が高いものについては、行政が支援するだけでなく、受益者である地域の住民も負担していく仕組みをつくれば、事態も打開できるのではないかと頭をひねっています。

尾日向家住宅

尾日向家住宅

尾日向家住宅

尾日向家住宅

 

多様化する公共図書館の役割

東京の岩波ホールで、ニューヨーク公共図書館の運営がわかるドキュメンタリー映画が上映されています。

ライオンの像で有名な本館建物は、荘厳で、世界有数の書物がある研究図書館となっています。わたしが、藤沢駅南口につくりたい公園広場の理想としているブライアントパークが隣り合っています。

図書館の予算は、ニューヨーク市が半分支出していますが、運営主体は、NPOなのだから驚きです。民間からの寄付は欠かせません。著名人による講演会がいくつも開かれます。
おもしろいのは、真実を追求する姿勢です。図書館は、まさに歴史の宝庫である一方、多くの歴史が、ときの勝者によって書かれがちです。権力者のみならず市井の資料収集も欠かせません。「広告」ですら、歴史を語る資料として保管され、公開されています。
図書館の真骨頂は、本館より分館に表れています。町中に88か所ある分館は、日本でいう公民館的な役割を果たしています。

使命のひとつが、ネット時代への対応です。分館では、パソコンが用意され、無料で使えます。なぜなら市民の三分の一が、ネット環境に恵まれていないからです。分館では、就職相談も行われています。
さらに分館は、子どもたちの教育の場となっています。まだ年齢の低い子どもたちが、勉強を教わっているのです。貧富の格差が激しいニューヨーク市では、なおさら求められている役割といえます。

図書館がさまざまな市民の居場所として注目されているのは、日本でも同じです。藤沢市の図書館も、湘南台を核として、図書館行政を引っ張ってきました。ニューヨーク公共図書館とは、規模が違うのは確かですが、教育や福祉との連携を深めて、もっと積極的な役割を担えるようにしたいと思います。

ニューヨーク公共図書館

ニューヨーク公共図書館

 

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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