藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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「法人税率」と「緑地率」

最近驚いたニュースは、アメリカのイエレン財務長官が各国に対して、法人税の引き下げ競争を止めて最低税率の導入を呼び掛けたことです。

イエレン長官と言えば、FRB議長として、リーマンショック後の出口戦略を主導した人物です。トランプ前大統領に嫌われて、議長職を去ることになっただけに長官就任は、まさに「リベンジ」です。

世界の法人税は、企業を誘致するため、引き下げ競争が激しく、この20年間で欧米では10%前後引き下げられています。法人税が高い日本も最近は30%を切っています。

コロナ危機で財政支出が増える中、十分な公共サービスを行なうためには安定した財源が必要です。イエレン長官は、最低税率の導入を提案するとともに国民にも応分の負担を訴えています。

自由競争が絶対的だった1980年代に育ったわたしにとって、政府が主導的な役割を果たそうとする姿に、隔世の感があります。時代は、一定のルールのもと、みんなで支えあうという考えに変わってきています。

藤沢市はいま、工場における緑地率の引き下げに動き出しています。引き下げなければ、ほかのまちに企業が逃げてしまうという訳です。藤沢市は、緩和する分の代替策を提示しています。これまでのような面積ではなく、高さや量に注目して基準とします。また工場以外に緑があれば換算します。

緑が工場にある必要は必ずしもありませんが、問題は高さや量が基準になるのかという点です。面積を稼ぐ芝生より茂った緑の方が「質」が高いとも言えますが、数値化が難しく、維持管理が大変でかえって負担になりかねません。

わたしがいちばん問題だと思うのは、代替案としてボランティア活動が含まれている点です。ほかの代替案ならまだしも、ボランティア活動が「抜け道」になりかねません。

規制緩和は否定するものではありませんが、藤沢の価値の源泉である海と緑を市民と企業、双方が守っていかなければ、どこにでもある普通のまちになってしまうのではないかと心配しています。

「法人税率」と「緑地率」

芦屋市の「レンタルできる公園」

閑静な住宅街で知られる兵庫県の芦屋市は、公園を有効活用してもらおうと公園を気軽に貸し出す取り組みを始めています。

芦屋市にはいちばん身近な街区公園が93か所ありますが、だれでも使える空間であるだけに世代によって過ごし方が大きく分かれ、例えば「危険なボール遊びの禁止」など禁止事項だらけになっていると指摘します。芦屋市では、こうした厳しいルールによって保たれている安心安全に対して疑問を感じ、もっと自由に公園を有効活用できないか検討してきました。

その結果、民間が仲介することで、気軽に公園を借りることができる仕組みを今年度から導入しています。「公園のレンタル」=占用使用には、通常、自治体からの許可が必要です。これまで利用者は申請の際、書類を窓口に提出し、許可が出ると今度は、許可書を取りにいかなければなりませんでした。

今回の取り組みは、藤沢市も公園の情報で連携している東京の会社「パークフル」のシステムを利用することで、ネットで申請できるなど手続きが簡素化されます。

「公園を借りる」と言いますと自治会が利用するイメージが強いですが、芦屋市では去年の実証実験で、マルシェと呼ばれる即席市場の開催を成功させています。利用方法は大小さまざまですが、気軽に申請できるとなれば、子どもたちがのびのび遊べる「自由な遊び場」にも変身できます。「自由な遊び場」を確保する観点からも、おもしろい試みだと感じています。

芦屋市と言えば、美しい街並みを残すため、全国でもっとも厳しいと言われる屋外広告物への規制が有名です。芦屋市は、住宅都市としての個性を大切にしていて、住宅街に点在する公園の活性化に力を入れています。

藤沢市の本質も住宅都市のはずです。ミニ東京になるのではなく、自然と調和する住宅都市としての個性を伸ばしていくべきです。公園はそのための大きな武器になると思います。

パークフル

世田谷区の「自由に遊ぶ冒険遊び場」

東京・世田谷区の羽根木公園の一角には、子どもたちが「自由に遊ぶ冒険遊び場」として知られる羽根木プレーパークがあります。

羽根木プレーパークは、普通の公園ではなかなかできない泥遊びや木登りなどができる自由な遊び場をめざして、1979年に作られました。世田谷区が資金や場所を提供し、運営するNPO法人「プレーパークせたがや」は、研修を受けた職員・プレーワーカーのほか、地域のボランティアたちで構成されています。プレーワーカーは、子どもたちが遊びたい気持ちを応援し、思い切り遊ぶ環境を整えることが役割です。子どもたちの主体性を奪わない程度の「見守り」も行ないます。

NPO法人では、遊ぶことは、自分で自分自身を育てているのだと強調します。誰かに教えてもらうのではなく、自ら体力や知力や感覚や心を育んでいるのだと指摘します。とくに一見、危ない遊びをすることで限界に挑戦しているのであり、むやみに止めるのは成長の機会を奪いかねないと言います。

ところが現実は、小学生の多くが外で遊んでいません。地域と保護者、両方からの苦情の結果、禁止事項だらけの公園が誕生したことも一因です。NPO法人では、保護者に「プレーパークは自由に遊ぶための場所であり、冒険や挑戦の中にはけがもあること」を伝えます。けがの割合も何回も来るうちに低くなる傾向が出ているそうです。世田谷区のプレーパークは、いまでは4か所に広がっています。

遊び場づくりには長い歴史があります。アメリカでは、20世紀はじめ、「プレイグラウンド運動」が盛んで、専門の協会も設立されたほどです。都市化が進み道路でしか遊べなくなった子どもたちが、交通事故に巻き込まれたのです。プレイグラウンド・遊び場は、一挙に広がりますが、教育的観点から教育委員会が主導して学校内につくるケースが多かったようです。これに対して、地域に開かれた遊び場をめざして、自治体の主導で公園内につくるケースが増えていきます。これは、後のレクリエーションの場としての公園につながっていきます。

時代は変わりましたが、子どもが自由に遊べる場所の確保は、いつの時代でも課題であることが分かります。海と緑と調和したまち、藤沢市こそが率先して、身近な公園に自由に遊べる場所をつくれば大きな特徴になると思います。

羽根木プレーパーク

羽根木プレーパーク

羽根木プレーパーク

船橋市の「ボール遊びができる公園」 

子どもたちが公園でボール遊びができるよう、千葉県船橋市は、基本ルールを定めた上で17の公園を指定するなど先進的な取り組みを行なっています。わたしは、自由に遊べる身近な公園を藤沢市内にたくさんつくりたいだけに大変参考になります。

船橋市では、中学生からの要望を受けて、6年前に検討委員会を設けて、ボール遊びができるようにするにはどうしたらよいか試行してきました。形態の異なる5つの公園を舞台にボール遊びをしてもらう実験を行なってきました。数名の見守り役のもと、決められた日時に、ボールを貸し出して遊んでもらい、参加人数の動向や課題を洗い出しました。その結果、部活動などで忙しい中学生の参加は1割に満たず、小学生の参加が圧倒的で、未就学児も2割近いことが判りました。

船橋市ではまた、大規模なアンケート調査も実施してきました。小学5年生に公園での遊び方について聞いたところ、▲鬼ごっこが最も多く、▲ボール遊び、▲滑り台など、▲ゲームとなっています。ボールを使って遊びたいのは、▲ドッジボールが最も多く、▲サッカー、▲野球が続きます。

近隣住民へのアンケートでは、ボール遊びが危険だと感じるのは、▲外にボールが飛び出すが最も多く、▲バットなどを使うこと、▲小さい子どもと大きな子どもが同じ場所で遊ぶこととなっています。必要なルールとしては、▲夜間や早朝に遊ばないが最も多く、▲試合形式など公園を独占しない、▲柔らかいボールで遊ぶとなっています。時間については、▲午後5時までが半数を超えています。さらに協力できることに聞いたところ、▲特になしが半数近くある一方、▲不定期な見守りが4割に上っています。

こうした試行錯誤の末、決まった基本ルールは、▲公園の外に飛び出さない、▲硬いボールは禁止、▲幼児など周りに気を付ける、▲世代間で譲り合って使う、▲周りに迷惑になる大きな音を出さない、▲朝早く、夜遅くは遊ばないとなっています。船橋市は、安全性や面積、近隣の自治会などの理解を得ながら、スポーツ公園などを除いた、基本ルールで遊べる5つの公園および、公園ごとのルールで遊べる12の公園を決めて、運用を始めています。

この中には、公園ごとのルールがある公園は、いわば中学生の利用も想定していて、公園内の多目的広場の広さが1500平方メートル以上、ネットやフェンスがあるなどの条件を満たしたものです。しかし、実際の個別ルールをみてみますと「住宅側のボール遊びは禁止」や「バットとラケットは禁止」、「ボールを打ち上げない」など極めて常識的な内容です。

委員会は、報告の巻末に次のように書いています。「利用者や住民の軋轢を回避するため、公園にルールが必要となった。ルールは公園を利用とする誰もが安心できる内容とされるから、最大公約数的なものとなり、窮屈なものになる。楽しさより、安心に重点が置かれ、ボール遊びがしづらくなった」、「ボール遊びができる空間は、高いネットを整備し、利用者のすみ分けを図ればいいという単純なことではない。公園緑地は、美しく、潤いのある都市景観であり、不快な施設と映ってしまう恐れがある」、「公園利用への考えは多様で、これを非難することも協力を強要することもできない」。

公園

公園

土砂災害特別警戒区域・レッドゾーンを初指定 藤沢市

藤沢市内にある土砂災害警戒区域・イエローゾーンのほとんどが、神奈川県により、土砂災害特別警戒区域・レッドゾーンに指定されました。

特別警戒区域は、警戒区域の中でも、とくに生命や身体に著しい危害が及ぶ恐れがある区域です。警戒区域は、傾斜が30度以上で、高さが5メートル以上などの規定がありますが、特別警戒区域は更なる調査の上で指定されます。藤沢市で、特別警戒区域が指定されるのは初めてのことです。

特別警戒区域に指定されたのは、警戒区域・イエローゾーン区域にあたる184区域のうち、174区域です。区域として、ほかの市にまたがっている13の区域もすべて特別警戒区域に指定されています。鎌倉市との境が10区域でもっとも多く、横浜市との境が2区域、茅ヶ崎市との境が1区域です。

今回、指定されたのは、▲江の島、▲片瀬山から川名にかけて、▲宮前、▲弥勒寺、▲大鋸から渡内にかけて、▲白旗から西俣野にかけて、▲藤沢本町周辺、▲大庭から城南にかけて、▲善行坂などです。

特別警戒区域に指定されると特定の開発については許可が必要になるほか、建物についても安全確認が必要です。さらに著しい損壊が生じる恐れがある建物については、移転勧告が図られます。

がけ崩れの防止工事を行なうには、被害を受ける住宅が5軒以上あるなどの要件がある「急傾斜地崩壊危険区域」に指定される必要があります。自治体の中には、今回の特別警戒区域・レッドゾーンにある建物の安全対策に一部補助金を出しているところもあります。

東京・世田谷区では、ほかの区域に住宅を移した場合、建物を壊す費用と住宅を買う費用にかかる借金の利子分を補助します。また京都市では、鉄筋コンクリートの防壁などをつくると、上限はありますが、費用の2割が補助されます。

異常気象が当たり前の現在、藤沢市でも住宅の移転を促すような補助制度が必要になってくると思います。

土砂災害特別警戒区域・レッドゾーンを初指定

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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