藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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津波避難ビルのいま

藤沢市は津波に備えるため民間のビルと協定を結んで、いざというとき避難できる津波避難ビルを指定しています。4月現在、津波浸水想定区域に含まれる範囲で140件が指定を受けていて、およそ14万人を収容できます。

緊急の避難場所としての指定を受けるには、耐震性があり、鉄筋コンクリート造りで、「基準水位」より高い位置に避難場所が確保されていることなどが条件で、辻堂西海岸や辻堂東海岸、鵠沼海岸、片瀬海岸、江の島のほか、辻堂や辻堂太平台、本鵠沼、鵠沼松が岡、鵠沼藤が谷、片瀬が対象です。

これまで高さについては3階以上の部分があるとされてきましたので、だいたい6メートルが目安でしたが、新しく「基準水位」の考えが導入されました。「基準水位」とは、浸水した市街地などでの地面から水面までの高さである「浸水深」に加えて、津波が建物にぶつかってせり上がった高さを足したものです。

これによって、屋上の駐車場が「基準水位」よりも高いため、有効と判断された鵠沼海岸5丁目のスーパー「FUJI鵠沼店」が指定されたほか、鵠沼海岸6丁目にある八部球場の内野スタンドが追加されています。

避難ビルが多いのは片瀬地区で、59件あります。マンションなど高いビルが特徴で、10階以上が計画されているのを含めて7件もあります。屋上があるのも19件あります。▲片瀬中学校、▲湘南白百合学園小学校、▲片瀬小学校、▲ライオンズタワー片瀬江ノ島が多く収容できます。

鵠沼地区の避難ビルは53件です。高さは3階から5階が多く、屋上があるのは18件です。収容できる人数が多いのは、▲鵠沼中学校、▲秩父宮体育館、▲鵠洋小学校、▲鵠沼小学校、▲鵠沼高校、▲八部球場内野スタンドなどです。

辻堂地区の避難ビルは27件です。高さは3階から5階が多く、屋上があるのは7件です。収容できる人数が多いのは、▲湘南工科大学、▲八松小学校、▲高浜中学校、▲浜見小学校、▲辻堂団地などです。

マンションなどでオートロックとなっている避難ビルは半分近くで、藤沢市はオートロックの解除について、開かない場合、あとで市が補償するので壊してもよいことにしています。

津波避難

江の島観光こそ環境政策を

藤沢市の江の島サムエル・コッキング苑にある「松本館」がリニューアルされ、記念式典が行われました。

サムエル・コッキング苑は、明治時代に造営した庭園の跡で、長い間「江の島植物園」として親しまれてきました。2003年からは名前を変えて、展望灯台である江の島シーキャンドルと共に南洋の植物や四季の草花を楽しめる観光名所となっています。

苑内には姉妹都市である長野県松本市の観光振興に一役買っている施設「松本館」があります。四角い瓦が打ち付けられた「なまこ壁」が特徴の美しい建物ですが、うまく活用されていませんでした。このため、松本市の特産物りんごを使ったアップルパイを販売するお店、「海山堂」に生まれ変わりました。

鈴木市長や松本市の臥雲義尚市長も出席した式典では、サムエル・コッキング苑を管理する江ノ島電鉄の楢井進社長が、「江の島には年間800万人が訪れるが、サムエル・コッキング苑がある頂上まで来る客は200万人にとどまる」と指摘した上で、島内までの交通の利便性を高めるほか、ライトアップなどで人気の夜間だけでなく、日中の観光も盛り上げていきたい考えを示しました。

関係者のご努力で観光政策は順調だと思います。個人的には江の島こそ、藤沢市挙げての環境政策を繰り広げる場所にふさわしいと考えます。江の島は、藤沢市から「特別景観形成地区」に指定されていて、華美な工作物や建物の高さが制限されています。環境や景観保護の観点から、江の島を大事にしようという方針が明記されていますが、今こそその方針を展開するときだと考えます。

かつて自動車用の江の島大橋ができる前、弁天橋しかなかった時代、江の島は通行料を払って渡っていたそうです。まさにこれに似た制度をつくり、環境税として島内の環境美化に使ったり、渋滞時期には一般車両の通行を制限するなど取り組めば、環境政策に熱心な自治体としてブランド力が上がるはずです。

松本市の観光名所である上高地は、環境に配慮するためマイカー規制を行なっています。自家用車は途中にある駐車場にとめて、観光バスやタクシーに乗り換えなければなりません。われわれが姉妹都市として学ばなければならないことはこういう観点だと思います。

江の島

松本館

松本館

松本市

多摩大・寺島実郎学長が講演

藤沢市内にもキャンパスがある多摩大学の寺島実郎学長が、商工会議所で講演し、産業基盤の強化を訴えました。

多摩大学は湘南キャンパスにグローバルスタディーズ学部があり、中国や台湾、それにタイの大学との交流が盛んです。藤沢市への外国人観光客への実態調査など観光政策でも観光協会と連携しています。

寺島学長は、まず世界のGDPのシェアで日本が1988年は16%あったのに、2021年は5%に後退したと指摘しました。この間、アメリカは変わらず、アジアは4倍に躍進しています。この20年間で現金給与は7.9%下がり、消費支出は12%下がっています。光熱通信費や食費は増えていますが、交際費や衣料費、そして教育娯楽費が減っています。

その一方、政府の債務残高は1255兆円で、10年前の1.26倍となっています。政府が借金できるのは日銀が政治の道具とされたからだとして、健全な資本主義が大事であり、産業基盤を強化するファンダメンタルズの再構築を訴えました。寺島学長はその例として農業の再生のほか、医療と防災の産業化を挙げています。

寺島学長はまた台湾のGDPが7895億ドルとなり、沖縄県の20倍、九州7県の2倍になると話しました。半導体のTSMCや電子機器の受託生産を行なうホンハイ精密工業など世界的なメーカーがけん引しています。「大中華圏」といえる台湾と香港それにシンガポールを合わせたGDPは、西日本とほぼ同じなのには驚きです。

わたしは医療分野の拠点として湘南アイパークとの連携強化を主張してきました。コロナ危機での国産ワクチン生産の不振を考えるとその思いを強くします。さらにIT分野の海外企業の誘致ができないかと考えています。かつて横浜市がアップルの研究機関を誘致することに成功したと報道されたとき先を越されたと思いました。

横浜市などは海外に事務所があって企業誘致を図っていますが、藤沢市にはありません。さきの予算委員会では、事務所を置くのはコストがかかるので、海外での自治体の活動を支援する団体「クレア」の力を借りて誘致活動をしたらどうか質問しました。金利差が拡大して円安の今こそチャンスだと思います。

地方政治に力を注いでいますとどうしても世界の潮流を見失いがちです。そんな中、寺島学長の考えは世界を見る上で勝手ながらわたしの羅針盤になっています。

寺島実郎学長

 

環境政策としての緑化活動を 藤沢市議会一般質問

景観路線に注力を
「見えるみどり」の代表格が街路樹です。街路樹について藤沢市は、メリハリのある管理が必要だとしてせん定など手入れを行なう「景観路線」と必要なら伐採も検討する「再生路線」に分けて対応します。駅周辺の街路樹など「見せるみどり」を増やすため効果的な方法だと思いますが、問題は、本当に「景観路線」に力を入れてくれるのかということです。

これについて藤沢市は、「街路樹は景観の向上、交通安全、防災機能の機能があるほか潤いや安らぎをもたらす。しかし近年、一部では木が大きくなりすぎて根が盛り上がったり、老木が倒れるなど影響を及ぼしている。厳しい財政状況もあり、管理計画で路線を分類して管理をはじめている。
景観路線については、2020年4月は高木が2691本、中木が772本あったが、二年後は高木が2654本、中木が776本になった。今後の景観路線は、捕植を行なうほか、せん定や除草の水準を高めるなどより安全で魅力的な空間になるよう維持管理を進める」と答えています。

みどりを守る人材の育成を
みどりの管理はもはや行政だけではできません。厳しい財政の中、街路樹の中には「強せん定」と呼ばれる方法が取られています。これは大きな枝を切り落とすもので、手間が省けますが、木全体の体力が弱くなると言われます。わたしがメンバーである保護団体・藤沢グリーンスタッフの会は行政だけでなく、民間企業からも依頼されて、緑地の保全活動を行なっています。

グリーンスタッフの会は、一年間の養成講座を受けて初めてメンバーになれるなど人材育成のお手本になります。みどりの維持管理に専門性の高いボランティアをもっと活用するときです。そのためボランティアを募るのではなく、つくり出すこと、本格的な人材を育成する「藤沢大学」のような養成機関をつくるべきだと質問しました。

これについて藤沢市は、「藤沢グリーンスタッフの会のほか、生物多様性守る人の発掘する施策を掲げており、普及啓発活動に取り組み始めている。引き続きこれらの活動を行なうと共に生物多様性センターを使いながら人材発掘に取り組む」としてわたしの提案には消極的な姿勢を示しました。

環境政策としてのみどりを守る独立組織を
わたしは街路樹に代表されるようにどれだけ道路の安全を確保しつつ、みどりを守ろうという議論が市役所の中で行われているのか疑問に思っています。緑の基本計画では、緑の保全のために公園整備を進めると書いてあります。しかし公園課をはじめ、みどり保全課、街並み景観課など本来みどりを守るべき担当課は、すべて建設部門に入っています。

建設部門は開発志向が強く、みどりを守る余裕は感じられません。環境部が出している環境基本計画の中では、「藤沢ならではの景観の保全、良好な環境をつくる」「都市公園など新たな緑がつくられ、潤いのある生活が送れる」ことを掲げています。みどりを守ることが環境政策であることは藤沢市も認識しているのですが、環境政策を主導しているのは建設部門ではなく、ごみ処理などを担当する環境部です。

藤沢市が本気で環境政策を進めたいなら、本来みどりを守ろう、増やそうとする担当課が建設部門にあるのは時代遅れだと思います。環境政策を総合的に推し進める独立した部局をつくるか、環境部に入れるべきだと考えます。

これについて藤沢市は、「遠藤笹窪谷公園や村岡新駅周辺地区のまちづくりにおいて、みどりの機能や効果を最大限生かす取り組みを計画段階から一体となって進めることが重要なため、現在と同じ建設部門の中で総合的に進めていくのが最も効果的だ」と述べて、わたしの提案を否定しました。

緑化活動

「見える」みどりを増やす提案 藤沢市議会一般質問

9月の一般質問では都市部や住宅街など人々が行き交う場所の「見える」みどりを増やすよう提案しました。

東京の神宮外苑の再開発では900本の樹木が伐採される計画が判明し、住民らが反対する声を挙げています。なぜ900本の木を切ることがこんなに大事になったのでしょうか。それは都会のみどりが貴重だからにほかなりません。

「見せる」みどりを増やせ
藤沢市内のみどりは、ちょうど建設が抑制されている市街化調整区域に集中しています。郊外に多く、都市部や住宅街に少ないのです。わたしは藤沢の価値は、都会と自然が調和している点にあると考えています。余っている土地が少ない都市部や住宅街にいかに「見えるみどり」を増やしていくことが藤沢の価値向上につながります。

これについて藤沢市は、「まちの景観形成に寄与する重要な要素だと認識している。都市公園や街路樹、生産緑地や保存樹木など市街地における緑の確保に努めている。しかし市街地は売買や相続で微減傾向になっている」と答えました。

公園のみどりを増やせ
みどりを守る主体は民間と行政です。行政にとってみどりを守る最大の方法は、公園のみどりを増やすことです。公園の数は増えていますが、公園の設置には配置基準があります。基準は大事ですが、住宅地での公園を少しでも増やすには多少バランスが崩れても柔軟に対応していくよう要望しました。

意欲がわく緑地率の目標を
みどりがどれだけあるかを示すのが緑地率です。緑地率については目標を30%にしていますが、現在25%にとどまっています。「見えるみどり」を増やすには、都市部や住宅街での緑地率を引き上げることが重要です。このため13地区別あるいは、商業地域や住居専用地域など用途別の緑地率の目標を定めた方が、目標も身近になり、取り組む意欲も湧くのではないかと質問しました。

これについて藤沢市は、「市全体としては30%、そのうち市街化地域については18%を最終目標に中間目標も定めている。引地川や境川、それに伊勢山や城南を基軸に市全体で均衡がとれた配置を図っている。そのため区割りごとではなく今の計画通りの目標で取り組んでいく」としてわたしの提案を否定しました。

風致地区のみどりを守れ
藤沢市はみどり豊かな景観を守るため、住宅街に法律による風致地区を設けて、緑地率については20%以上になるよう求めています。しかし鵠沼地区の住民からはみどりが減っているようだという指摘を受けます。

これについて藤沢市は「鵠沼の緑地は、住宅の分譲や駐車場化で減少傾向にある。しかし緑地率20%については分譲が行われても宅地内の緑は、将来的にも20%が確保されるものと考えている。地区全体の樹木の本数は把握していないが、新築に当たっては完了時に樹木の全数検査を行なう他、必要に応じてパトロールによる現場確認を行なうなど確保に努めている」と答えました。

これに対してわたしは、駐車場をつくる場合は申し入れは必要なく、地区全体としては20%が守られない恐れがある、またデータの収集管理も不十分で、法律の信頼性に関わると指摘しました。

住民の取り組みを支える条例を
鵠沼地区では良好な住環境を求めてみどりの保全などを定めた独自ルール「住民協定」を定める取り組みが盛んです。これまで5つの自治会が協定を定めています。協定を定めるため、住民との意見交換やアンケートを重ねた上で、賛否の投票を行ないます。最低敷地面積など利害にかかわるだけに反対もありますが、多くが賛成して運用に至っています。

業者の多くは協定に基づいて事前に自治会と話し合い、ルールを守るということですが、強制力がないため守らない例もあるなどトラブルもあります。このため使いやすい条例による法的裏付けが必要だと痛感しています。

鎌倉市では条例で、「住民協定」のように景観を守るため、住民自らが計画をつくり、投票を経て提案、そして運用に至っています。立ち上げから法的に保障し、住民を支援しており、これまで15の団体が計画を認められ、運用しています。条例の利用が活発で藤沢市とは対照的です。

これについて藤沢市は「住民協定は任意性が高く、地域の状況に応じた取り組みとして景観形成に資する意義深い活動だと認識している。このような活動を法的に保障し、支援するためには地権者の認知度や同意率など一定の要件を設定する必要があるが、その要件自体が自由な活動のハードルになり、意欲的な取り組みを阻害する懸念もある。一律的な制限や支援を位置付ける条例化ではなく、任意な活動を尊重する中で行政としても地域住民への周知や助言など必要な支援に取り組んでいく」として条例化に否定的な考えを示しました。

藤沢市議会

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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