藤沢市民病院は、昨年度の決算が5億5400万円の経常赤字に落ち入る見通しだと発表しました。
収入は、前の年度より1億円余り増えます。診療単価は上昇しますが、入院および外来の患者数が減少します。これに対して、支出は、10億円余り増えます。職員の給与と手術などの材料費、そして再整備の減価償却費が増えます。この結果、支出が収入を上回り、前の年度の3億7700万円の黒字から、赤字に転落するとしています。
今後について、市民病院は、診療単価の上昇と患者数の増加により、2020年度の黒字化を計画しています。特に地域の医療機関からの紹介に力を入れるほか、高度医療の強化を図るとしています。
市民病院は、救命救急のほか、小児や周産期救急にも対応する地域の基幹病院です。しかし、地域には、徳洲会系の総合病院が二つもあり、強みを出しにくい一面があります。市民にとっては、有難い環境ですが、民間を意識した経営戦略が不可欠です。
再整備事業は、新しい東館がエントランス部分を除くと完成しつつあり、古い東館を解体した後の来年7月に全面オープンする予定です。