いま全国的に図書館が充実しています。ハードだけでなく、ソフトでの充実が顕著です。
兵庫県伊丹市立図書館も、そのひとつです。公園のような図書館をめざしていて、人々が交流し、発信する図書館として、高い評価を得ています。
施設は5年前にオープンしました。4階建てで、合わせて33万冊の本があります。1階はいきなり「交流フロア」と名付けられた空間となっています。2階は児童向け、3階は一般向けの本が並んでいます。
図書館の最大の売りが、交流フロアを使った様々なイベントの開催です。年間200回に上るイベントの内容は、話題の本について話し合う企画、吃音について学ぶ企画、それに親子で本立てを作る企画など多岐に渡ります。
これらの企画は、毎月決 まった日に開かれる会議で、市民らが持ち寄ったアイデアから生まれました。子育てや健康など身近な生活での企画も採用されるなど地域の拠点的な存在になっています。図書館にはいろいろな可能性があるのです。
子どもたちの居場所としての役割も期待されています。数年前、鎌倉市の図書館が、「学校に行くのがつらい子どもは図書館においで」と呼びかけ、話題となりました。図書館では、本を読むだけではなく、貸し借りという社会のルールを学ぶことができます。また静かな雰囲気で他者を尊重する姿勢も学ぶことができます。かつてお世話になった藤沢市南市民図書館も、建て替えが予定されており、更なる役割が期待されます。