小田急電鉄の藤沢駅の改札口を2階に移設する事業について、藤沢市は、1階にも改札口を残すかの判断は、小田急電鉄が決めることになると指摘しました。
この再整備事業は、藤沢駅を改良すると共に、南北をつなげる自由通路をいまの2倍に拡幅するもので、このほど、JRと小田急電鉄の3者の間で基本合意しました。
その中で、小田急電鉄の改札口を2階にもっていき、JRの改札口と並列する形にすることで、利便性を高めるとしています。
藤沢市は、1階にあるいまの改札口については、これまで取りやめる方向でしたが、今回、「南口へのアクセスも有用であり、最終的には小田急が判断する。客の流動と構造的な課題を踏まえて検討していく」と述べました。
藤沢市が負担する事業費については、総事業費310億円のうち、180億円としています。
安全対策上の懸案であるホームドアの設置について、小田急電鉄については、今回の事業に伴って設置するとしていますが、JRについては、事業中には間に合わないとしています。
藤沢市は、藤沢駅の再整備のほか、村岡地区への新駅の設置も進めたい考えで、財政への圧迫が懸念されています。これについて、藤沢市は、財政が厳しいという認識があるとした上で、「藤沢駅は顔であり、先送りできない。村岡新駅で利便性が向上し、藤沢駅への一点集中を分散化できる」と説明しました。