子ども文教委員会の視察で、大阪府茨木市教育委員会を訪れ、先進的な学力向上の取り組みについて学びました。
茨木市では、学力テストが全国平均を下回ったことから、11年前から対策に乗り出しました。問題となったのが、テスト結果が、成績上位と下位に二極化したことです。このため教育委員会は、底上げを狙ってまず、教員免許をもつ非常勤講師を配置し、授業についていけない子どもたちを個別指導しました。いまでは小中学校に2人以上、こうした「学習サポーター」が配置され、授業を補完しています。
授業以外の業務に追われる教師を助けるため「業務サポーター」も取り入れています。またグループに分かれて子ども同士が教え合ったり、放課後に特別教室が開かれています。
このほか、本部機能の教育委員会と現場の学校との連携強化が図られ、担当者が定期的に会議を開いています。実際に授業を見学して、授業の質を上げるための話し合いが行われます。
こうした取り組みで、テスト結果は、5年前には、全国平均を上回るまでに改善しました。教育委員会は、さらなる向上をめざして、各学校のテスト結果に基づいて、3年ごとに支援体制を見直しています。結果が芳しくない学校には、講師などの配置を厚くします。
テスト結果という数字に基づいて、限られた人材を有効活用しようと努めています。
