藤沢市教育委員会は、教師の働き方改革の一環として、時間外の電話対応を制限することになりました。
来月から、市内の公立小中学校では平日の午後5時以降のほか、土曜日曜、および祝祭日は、電話での応対はしません。電話をかけた場合、音声メッセージが流れ、留守番電話もできないということです。災害など緊急の場合は、市役所の方で対応し、教育委員会から各学校に連絡するとしています。
今回の決定について教育委員会では、「子どもたちの学習をはじめとした学校生活をより充実させるため、教員が心身ともに健康で、元気に生き生きと働けるようにするためだ」と説明しています。
部活動に代表される教師の多忙化が注目されていますが、教師を夜間まで長時間電話で束縛する例が目立っています。不当な要求をしてくる保護者、いわゆるモンスターペアレンツや、学校とは本来関係がない地域のトラブルを持ち込む住民などです。
わたしは、教育改革を強く求めています。その柱となるのが、学校を勉強する場所に変えることであり、教師が本業である授業に集中できる環境をつくることです。かつては、子どもの私生活や地域の活動まで徹底的に付き合う「熱血教師」が、称えられました。
しかし、それは過去のことです。教師が本業を疎かにしている間に、子どもの学力は低下し、保護者は学習塾に頼る始末です。改革を進めるためには、われわれ自身も、学校への見方を変える必要があります。
今回の電話対応の制限は、その一歩になると思います。