元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

清水竜太郎のオフィシャルサイトです

藤沢市内の公立小学校のエアコン設置を前倒しへ

藤沢市は、夏の猛暑に対応するため、来年夏前にエアコンが整備されていない公立小学校での整備を前倒しで行なう方針です。

公立中学校ではエアコンがすべて整備されていますが、14の公立小学校では、まだ整備されていません。教育委員会では、この冬に6校について整備する計画でしたが、残る▲俣野、▲滝の沢、▲鵠沼、▲大道、▲藤沢、▲大鋸、▲大清水、そして▲鵠南の8校については、来年度中の整備計画となっていて、来年夏には間に合わない場合もあります。このため、保護者らから、夏前に前倒しで整備してほしいという声が高まっていました。

夏までに整備するには、今年度中から工事に着手する必要があるため、藤沢市では補正予算を組んで対応します。通常の整 備だと時間がかかるため、リース方式で対応します。

この問題をめぐっては、子どもたちが、高温の教室内で勉強を余儀なくされ、幸い後遺症はなかったものの、熱中症とみられる症状を発した例も聞いています。子どもたちの生命に関わるだけに柔軟かつ迅速な対応が欠かせません。
保護者の方々が、自主的に署名を集めて、藤沢市に要望書を提出したことも大きな力になったと思います。

f:id:ryotaroshimizu:20180830210308j:plain

学習塾費

文部科学省の調べによりますと子どもの学習塾費は、家庭の経済状況に比例していることが分かります。
いわゆる教育にかかる費用の平均は、▲公立小学校の場合、年間32万円余りで、このうち学習塾費や習い事を含む学校外活動への支出は21万円余りです。

▲私立小学校の場合、152万円余りで、学校外活動は61万円余りです。
▲公立中学校の場合、47万円余りで、学校外活動は30万円余りです。
▲私立中学校の場合、132万円余りで、学校外活動は32万円余りです。

当たり前の結果ではありますが、公立と私立では、教育にかける費用が大きく違うことが分かります。小学校での学校外活動費に大きな差があるのに対して、中学校で変わらないのは、私立は中高一貫校が多い上、授業も充実しているからではないかとみられます。

公立の中でも、年収による教育格差が存在します。▲400万円未満の家庭の学習塾費など、補修学習費は、小学校で4万円余り、中学校で15万円余りです。これに対して、▲1200万円以上ですと小学校で23万円余り、中学校で34万円余りとなっています。

f:id:ryotaroshimizu:20180827182257j:plain

公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」

公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」は、経済的に恵まれていない子どもたちが学習する機会を増やそうと活動しています。
団体では、経済格差が学習する機会の喪失、また意欲の低下につながり、それが学力の格差、そして不安定な就業にもつながるとして、こうした負の連鎖を断ち切ることが重要だと訴えています。団体が問題としているのが、放課後の過ごし方で、生活が厳しかったり、家族の面倒をみなければならないため、学習塾や習い事をしたいのにあきらめてしまうことです。

こうした小学校から広がる格差を解消しようと団体では、学習塾や習い事向けの「スタディ・クーポン」を使ってもらうことで対応しています。クーポンは寄付でまかなわれていて、提携している1千以上の学習塾などで使えます。現在、200人近くが利用していますが、倍率は5倍となっています。

クーポンの成果は目覚ましく、経済環境が厳しい子どもほど学力の伸びが見られるということです。5つの自治体とも連携して活動を広げており、藤沢市としても注目すべきだと思っています。

子どもの貧困・教育格差の解決を支援する | CFC

f:id:ryotaroshimizu:20180827182944j:plain

ティーチ・フォー・ジャパンの取り組み

認定特定NPO法人「ティーチ・フォー・ジャパン」は、経済的な格差によって学習が困難な子どもたちを支援しようと活動しています。
この団体の特徴は、民間出身の人材を選抜し、研修をした上で、全国の学校に派遣している点です。福岡県と埼玉県の公立学校に毎年、10人余りが派遣され、講師として2年間働いています。

小学校だけでなく、中学校でも英語を教えていて、満足度調査や共通テストで成果を上げています。最大の課題は、子どもたちの自己肯定感や学習への意欲を高めることで、一筋縄ではいきません。団体では、毎月、派遣した人たちと面談し、問題解決に向けた指導を行なっています。

派遣終了後、多くの人が、教師をめざす一方、他の世界に入り、教育問題に取り組むケースも見られます。ティーチ・フォー・ジャパンでは、内側と外側から改革を進めたいと話しています。

藤沢市でも、学校の外での学習支援事業が盛んで、補助も実施しています。ただ教えるのは、大学生や退職者が中心です。ボランティアだけでなく、こうした多様な人材を取り入れるのも、大事なことだと思います。

すべての子供が成長できる「教室」。Teach For Japan

f:id:ryotaroshimizu:20180824155132j:plain

塾代支援のスタディクーポン

東京・渋谷区は、民間と協力して、今年度から、家庭の経済的な理由で学習が困難な子どもたちを支援するため、新たな取り組みを始めました。渋谷区が年間20万円分のクーポンを提供して、提携する学習塾や家庭教師の費用に使ってもらおうというものです。

対象となるのは、高校受験を控えた中学三年生50人で、就学援助などを受けている世帯です。経済的に苦しい家庭の子どもたちを支援するため、こうした塾代などを補助する取り組みは、例えば大阪市が月額1万円を上限に補助する制度など広がっています。
今回の取り組みの特徴は、クーポンのお金は、公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」を通じたネットでの寄付金でまかなわれている点です。渋谷区自体は、税金を投入せず、情報提供などで取り組みを支えます。

わたしは、子どもの貧困が深刻化する中、こうした取り組みは素晴らしいと思う一方、学校は何をしているのだろうかと疑問に思ってしまいます。学校の授業と受験の勉強は別だという意見もあります。しかし藤沢市でも多くの子どもたちが塾に通っている実態を考えると塾の存在はもはや無視できません。
勉強を教えるという教師の本来の役割を明確にして、専念する環境を作ること、塾と連携し、受験向けの勉強や、進路相談を強化することが必要だと考えます。

f:id:ryotaroshimizu:20180824153941j:plain

藤沢市議会議員 清水竜太郎
〒251-0052 藤沢市藤沢 991-19-901
© 2015 Ryotaro Shimizu All rights reserved.