東京・渋谷区は、民間と協力して、今年度から、家庭の経済的な理由で学習が困難な子どもたちを支援するため、新たな取り組みを始めました。渋谷区が年間20万円分のクーポンを提供して、提携する学習塾や家庭教師の費用に使ってもらおうというものです。
対象となるのは、高校受験を控えた中学三年生50人で、就学援助などを受けている世帯です。経済的に苦しい家庭の子どもたちを支援するため、こうした塾代などを補助する取り組みは、例えば大阪市が月額1万円を上限に補助する制度など広がっています。
今回の取り組みの特徴は、クーポンのお金は、公益社団法人「チャンス・フォー・チルドレン」を通じたネットでの寄付金でまかなわれている点です。渋谷区自体は、税金を投入せず、情報提供などで取り組みを支えます。
わたしは、子どもの貧困が深刻化する中、こうした取り組みは素晴らしいと思う一方、学校は何をしているのだろうかと疑問に思ってしまいます。学校の授業と受験の勉強は別だという意見もあります。しかし藤沢市でも多くの子どもたちが塾に通っている実態を考えると塾の存在はもはや無視できません。
勉強を教えるという教師の本来の役割を明確にして、専念する環境を作ること、塾と連携し、受験向けの勉強や、進路相談を強化することが必要だと考えます。