藤沢市鵠沼の生んだ作家、阿部昭氏に関する講演会が、開かれました。これは、鵠沼を語る会が、創立40周年を記念して開いたものです。
阿部氏は、地元鵠沼を舞台にした作品を多く描き、代表作に「司令の休暇」「子供部屋」などがあります。芥川賞の候補に6回あがりながら受賞を逃しました。
講演会では、生前、阿部氏と親交があった作家の佐江衆一氏が、芥川賞の選考をめぐる裏話や、地元名士との交流風景をユーモアたっぷりに語りました。佐江氏がタバコの不始末で自宅が焼けた際、阿部氏からタバコを辞めたら小説が書けなくなるぞと言われ、焼け跡で一服したという昭和男児っぽい話も披露され、故人を偲びました。