先月、建設経済委員会の視察で、長野県小布施町に参りました。昔ながらの街並みを活用した町おこしを学ぶためです。小布施町は、人口1万人、りんごやぶどうのほか、栗の生産で知られます。早くから町のブランドの確立に努め、三十年ほど前から瓦屋根の街並みを前面に押し出しています。近隣の温泉地との相乗効果もあり、年間百万人の観光客が訪れています。和菓子店や飲食店だけでなく、銀行や郵便局、そして案内板まで、統一した景観を守っています。町全体で景観を守っていこうという意識が強く、コンビニエンスストアもないそうです。
藤沢市も同じように旧東海道の街並み整備に努めていますが、厳しい現状です。小布施町で気付いたことがあります。それは古い街並みが一定の交差点付近に集中していることです。すべてが統一されている訳ではありません。藤沢の場合、文化財が点在していて、街並みもまだバラバラです。難航するでしょうが、面ではなく、点から考えた方が得策の気がします。