藤沢市のNPO「鵠沼景観まちづくり会」が、逗子市のまちづくり条例について学ぶため、講演会を開きました。講演会では、条例に基づいて、景観を守るボランティアらが説明に当たりました。逗子市では、アメリカ軍の住宅建設をめぐって、早くから市民運動が活発だったこともあり、条例策定への素地になったということです。
10年前に制定された条例では、「あおい海と緑豊かな平和都市」をめざすとしています。その目標を実現するための二本柱として、▲歴史的な街並みと豊かな自然環境を次世代に引き継ぐこと、そして▲土地については公共の福祉を優先させることとなっています。
そして例えば景観の分野では、具体策を行政と共に実行するボランティアグループが活躍しています。ボランティアは、「実践へのヒント」として、パンフレットに記載されている、▲住宅の玄関先にシンボルとなる木を植えることや、▲駐車場に芝生を植えること、▲ブロック塀を生け垣にすること、▲街の中に小さなポケットのような緑地を作ることなどを推進しています。
条例づくりで注目すべきは、公募で選ばれた130人に上る市民が基本計画の素案作りに参加したことです。これまでのように地域や団体の代表ではなく、政策の形成過程から、一般の市民がより多く参加できる仕組みです。
逗子市のように街の価値をしっかりと確認し、条例化している点は、学ばなければならないと思いました。