江の島の水道水はどこから来ているのか。実は、片瀬山にある配水地から送り出された水が、弁天橋の下を通って、江の島の頂上にある配水地に入り、350人の住民に供給されています。ところが江の島配水地の老朽化が激しいため、所管する神奈川県庁が閉鎖を決めました。
これを受けて、片瀬山からの水道水は、配水池を通さず、直接、各家庭などに送られることになります。ところが問題が浮かび上がっています。近年の江の島は、観光ブーム。春の大型連休などは一挙に観光客が訪れるため、水の供給が追いつかない事態なのです。このため加圧ポンプを強化することで、水を押し出すことになりました。
もう一つ別の問題があります。地震などの災害で弁天橋に被害が起きたとき、配水地亡き後は、水不足に陥る危険があるのです。このため、藤沢市はここに貯水槽を作ることで対応していく考えです。貯水槽の量は、今と同じく50トンで、観光客など16000人の一日分の飲み水を確保できます。地形が複雑なことから来年初めに工事に入り、2年後には供用を開始したい考えです。配水地は今月中に閉鎖されるため、およそ2年間、予備の水がない事態となります。