元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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お笑いと政治への関心度

参議院選挙への熱が高まらなかったのとは対照的に、人々の関心を集めたのが、吉本興業のお笑い芸人をめぐる問題です。

わたしは、政治への関心が高まらない原因のひとつが、日本のお笑いにあると思っています。日本と比べて欧米の方が政治への意識が高いと言われますが、人間がそんなに違いがあるわけがありません。

ただ違うのは、お笑い、コメディの中身です。アメリカで有名なのは、平日の深夜に放送されているトーク番組です。三大テレビは、同じ時間帯にトーク番組をぶつけていて、人気と実力があるコメディアンが司会を務めています。

見所は、番組の最初のしゃべりです。司会者が、最新の話題を次々に切っていくわけですが、大半のネタは政治です。大統領だろうが、大物議員であろうが、容赦なしで、笑いのネタにします。
お笑いの原点である、風刺、権力をちゃかす精神が今でも生きているのです。

視聴者も笑うためには、政治の動きを知っていなければなりません。だから、自然に政治にも関心を寄せざるを得なくなります。お笑いが、潤滑油となって、政治への関心が保たれているのです。

日本でも、ザ・ニュースペーパーのように、政治ネタを得意とする芸人もいますが、本当に少数です。お笑いこそが、政治を救う。今回の問題が、日本のお笑いを変えるきっかけになれば、うれしいです。写真は、CBS「レイトショー」の司会者、ステフン・コルベット氏。

風刺

 

参議院選挙

参議院選挙て気になったことがあります。多くの野党が、消費税率の引き上げに反対する公約を全面的に掲げていたことです。

あまり報道されませんでしたが、巨額の財政赤字と格闘しているギリシャでも選挙があり、政権交代が起きました。退陣に追い込まれたチプラス政権といえば、ユーロ危機をあおり、あわやEU崩壊を招きかねなかった政権です。

チプラス政権は、前回の選挙で、EUが金融支援の条件としていた財政再建策を否定し、国民に甘い政策を掲げて勝利しました。
国民の支持を背景に、EUに対抗しましたが、現実は甘くはありません。結局、支援を受ける代わりに増税や年金支給年齢の引き上げなど、国民にとっては苦しい財政再建策に取り組まざるを得ませんでした。
自分の国が、借金まみれで破たんしかけている上、加盟しているEUにも迷惑をかけているのに、政治家はバラマキばかり主張し、国民も痛みを嫌がったのです。

日本の財政赤字は、ギリシャの比ではありません。確かに景気が減速しているいま、増税はタイミングとしては良くないのは事実です。しかし次も延期すれば、日本の信用力は揺らぐことでしょう。さすがの市場も、日本は借金を返すつもりはないな、もう貸せないなとソッポを向く恐れがあります。
最近、財政赤字は、いくら増えても問題ないという学説が話題となっていますが、責任ある態度とは思えません。打ち出の小槌はないのです。

いまの政治の閉塞感を打ち破るには、強い野党勢力が必要です。そして、政権交代を実現するためにも、本質的な問題は何で、抜本的な対策は何なのか、責任ある政策を掲げて欲しいと思います。

参議院選挙

アポロ計画

アメリカのアポロ11号で、人類が初めて月に降り立ってから50年を迎えました。
その後のスペースシャトル計画と並んで、わたしも宇宙への憧れを抱いてきた最後の世代です。

アポロ計画はケネディ大統領が1960年代に人類を月に送ると宣言して立ち上がった国家プロジェクトです。その予算は、いまの価値で数十兆円と言われます。
大昔のコンピューターで、しかも司令船から乗組員を乗せた月面着陸機を切り離して、月に降り立ち、また司令船に戻って無事に帰還するのですから、当時の技術力に、その冒険心に、そして政治の意志に感服します。

物心がつくと、アポロ計画が旧ソ連に対抗する目的があり、ベトナム戦争が泥沼化する中、反対意見もあったことを知りました。
それでも憧れの気持ちは変わりません。なぜなら、その開拓精神に心打たれるからです。日常生活に追われるとつい冒険心や向上心を忘れてしまいます。

幸いビジネス界では、ネットを使った起業に臨む若者が増えています。こうした若者たちと話すと、羨ましくもあり頼もしくも感じます。
ところで政治はどうでしょうか。いまの藤沢市は、挑戦しているでしょうか。
財政に限りがあり、少子高齢化が進むいま、大きな冒険や挑戦は難しい時代ではあります。しかし、まちのクオリティ、「質」を上げていくための冒険や挑戦はできるはずです。それこそ政治の意志です。

例えばわたしは、教育改革を訴えています。そのためには、学校の概念を変えなければなりませんし、授業のやり方を変えなければなりませんし、教師自身が変わらなければなりません。そして何より、政治の強い意志が不可欠です。
わたしは、議会で、教育改革を成し遂げた藤沢市の教育を受けた子どもの中から、将来、ノーベル賞級の発見をする科学者や、国連事務総長のような指導者を出したいと表明しました。改めてその思いを強くしています。

アポロ計画

藤沢駅周辺の地下通路改修計画案

藤沢市は、藤沢駅周辺をつなぐ地下通路の改修計画案を発表しました。地下通路は、東海道線の下をくぐり、南北を結ぶ部分と北口地下を東西に結ぶ部分で構成されています。地下通路ができてから半世紀近くが経って、老朽化が目立っています。

計画案では、明るく、安全で、歩きやすい空間をめざすとしていて、利用者の行き来を活発にするとともににぎわいを作りたいとしています。

地下通路のうち、東西をつなぐ部分は、長さが80メートル、幅が5メートルとなっているほか、西側のさいか屋前には400平方メートルの広いスペースがあります。
藤沢市では、天井を明るい色にするほか、壁のデザインについてはアーガイル柄が連続するものにしたい考えです。また吹き抜けについては、雨が入らないよう工夫します。さらに広いスペースには、ベンチや人工芝を設けて、イベントが開けるようにします。

今回の計画案は、通路をきれいにするだけで、夢がないなと感じました。南北をつなぐ部分から自転車で地上に出れる出入り口も、市役所方向に通じるだけで、利便性さえ、解消されていません。また西側方向への人の流れが少ないのに、広いスペースをただ整備しても、利用が増えるのか疑問です。

わたしは、地下通路の概念を変える時期に来ていると思っています。ただ人が通るだけの場所から、わざわざ通りたいと思わせる場所に変えるのです。2階にある駅舎も、南北をつなげる自由通路もそうですが、こうした場所は、文化芸術を発信する場所になれると思っています。
写真を見てもらえればお分かりのように、通路自体を水族館にあるトンネル水槽のイメージで、現代アート風にデザインすれば、地下通路の価値も一変するのではないでしょうか。芸術やアートに触れ合う機会の多様化は文化都市藤沢にマッチするはずです。

藤沢駅周辺の地下通路

現在の藤沢駅周辺の地下通路

 

藤沢市議会における防災政策についての一般質問 その2

一般質問では、「救助のトリアージ」についても藤沢市の考えを質しました。これは、災害の時、消防隊が救助を待っている人のうち、助かる可能性が高い人を優先的に救助するものです。

阪神大震災では、生存を確認するため、声掛けを行ない、反応がなければ次の現場に向かった結果、結果的に多くの人を助け出した部隊がありました。ただ助けを求める家族にとっては”過酷な判断”でもあります。

医療のトリアージなら、患者本人の容態が見えるため判断もしやすいですが、下敷きになっている人の状態は判断しにくいため、具体的な判断基準を示すのも難しいのも確かです。しかし全国では、救助のトリアージの必要性を認め、採用する消防も出てきています

これに対して藤沢市消防局は、「災害の現場が異なる中、画一的な基準をつくるのは大変困難であり、救助のトリアージは行なっていない。消防隊員は、事例研究や経験則に基づき、適切に活動できる」と答えました。

去年の西日本豪雨では、ツイッターなどSNSを活用した「救助要請」が殺到し、問題となりました。消防では、電話対応に忙殺され、SNSを通じた救助要請には対処できなかったのです。またSNSにおける情報の信頼性も課題です。8割は、救助とは関係がなかったという分析結果もあります。

これについて藤沢市消防局は、「必要な情報を会話で聞ける電話での通報が有効だと捉えている。救助の必要性が不確実なSNSによる要請に対処するのは現実的に困難だ」と答えました。

課題も抱えていますが、SNSは、救助要請だけでなく、被害情報の収集手段としても注目されています。
これについて藤沢市防災安全部は、「ツイッターを使って、避難情報の発令や避難施設の開設などを知らせているが、情報を収集する手段としては用いていない。情報の信頼性などの課題が、今後の技術革新で解決できれば、救助要請や情報収集の手段になりえるので、注視していく」と答えました。

防災政策

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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