鎌倉市が、休日などの交通渋滞を緩和するため、16年前から始めたのが、「パーク&ライド」方式です。これは、観光客で混雑する中心街へのクルマの進入を抑制するため、クルマを海岸にある駐車場に停めてもらい、電車などを使ってもらおうという仕組みです。
国道134号線沿いには、江ノ電の江の島駅、七里ヶ浜駅、稲村ヶ崎駅にそれぞれ近い駐車場があり、ここに駐車して電車を利用してもらいます。また由比ガ浜にある駐車場では、土曜日、日曜日そして祝日に鎌倉駅経由で鶴岡八幡宮に向かうシャトルバスが運行されています。
4つの駐車場の収容台数は、合わせて800台です。「パーク&ライド」の利用台数は、昨年度は1万4000台に落ち込みましたが、その前年度は1万9000台近くまで増加していました。最近は、江の島駅近くの駐車場の利用が高まっています。
「パーク&ライド」のメリットは、区間はそれぞれで違いますが、江ノ電のフリーパスが付くほか、寺社や飲食店で割引や特典があることです。例えば、七里ヶ浜の駐車場では、駐車料金が5時間まで1800円で、江ノ電全線のフリー切符が2人分付きます。
逆に夏場の7月と8月は、「パーク&ライド」が実施されていないことが課題です。海水浴客で駐車場の利用が高まるため、営業的な判断が働いた結果です。