湘南モノレールの尾渡社長には、藤沢市村岡地区への設置が要望されているJR東海道線の新駅についてもお考えを伺いました。
尾渡社長は、まず東京近郊で鎌倉市深沢地区と合わせて40ヘクタールに及ぶ土地があること自体、まれで、活かさない手はないと述べました。
そして別々の市として考えると課題もあるだろうが、一体的に捉えることが重要だと指摘し、新駅を核とした一体整備に期待を示しました。
鎌倉市と比べて藤沢市全体へのメリットが少ないのではないかという質問には、新駅と直結した、観光客向けの大型ホテルや、高速道路と直結した、渋滞対策としての大型駐車場を完備すれば、メリットがあるはずだと答えました。
わたしは、藤沢駅のすぐ隣に新たなまちをつくるより、駅舎の改良や南口への公園広場の整備など、藤沢駅周辺にお金を集中的にかけるべきだと主張しています。
これについて尾渡社長は、藤沢駅と村岡新駅、それぞれのまちの特徴を差別化できれば、ウィンウィンの関係になれるはずだと述べました。
そして空港や地下鉄、それに新幹線の延伸で発展した福岡市を例に「交通がまちをつくる」と述べ、村岡新駅ならびに深沢地区との一体開発は、重要だという考えを示しました。
わたしは藤沢市全体の利益につなげるとしたら、京浜東北・根岸線の延伸の方が理に適うと考えますが、これについて尾渡社長は、土地の取得などコストがかかり、現実的ではないだろうと話しました。
また湘南モノレールをそのまま伸ばして、村岡方面につなぐわたしの独自案については、単線なだけに交差するポイントなど技術的に難しく、仮にやるとしても湘南深沢駅で乗り換えて、新たなモノレールをつくるしかないと話しました。
尾渡社長はまた、広大な深沢地区を開発したとき、端から端までの移動は大変なので、真ん中を貫いて村岡方面に達する公共交通機関が必要になる、それが湘南深沢駅からのモノレールでなくても、定時性を確保し、両端での乗り換えが便利な交通手段でなければならないと強調しました。
尾渡社長には、質問に丁寧にお答えいただき、この場を借りてお礼申し上げます。