アメリカで同時多発テロが起きて9月11日で20年になります。
ニューヨーク市の世界貿易センターの現場では、数多くの消防士や警察官らが命がけで救助に当たりました。消防士らは、「英雄」として讃えられ、尊敬の的となっています。
しかし、テロから数年が経つと、現場で活躍した消防士が亡くなるケースが続きます。ビルの倒壊で放たれた化学物質が関係しているのではないかという指摘も出されました。いまだに因果関係ははっきりしないようですが、一部のがんについては、一般の人よりリスクが高いとする専門家もいます。疾病対策予防センターでは、11万人が登録して、追跡調査が行われています。
テロ発生直後、現場を視察する当時のジュリアーニ市長やパタキ州知事らの姿は、コロナ危機のいまでは当たり前の光景ですが、当時は少し奇妙に感じました。それぞれが防じん用マスクを着けて、口と鼻をしっかり守っていたのです。
藤沢市の新規感染も減少傾向にありますが、医療体制のひっ迫は続きます。3人の重症患者を含めた51人が入院し、243人が自宅療養中です。最近亡くなった方も2人増えています。職場や学校含めて、感染防止の効果が高いとされる不織布マスクの徹底を勧めるだけでもずい分違ってくると思います。
政治家のリーダーシップも問われています。市民に寄り添ったジュリアーニ市長は有名ですが、当時のブッシュ大統領もこの時は違いました。大統領は、テロ発生直後、専用機で避難します。ところが、状況を見極めようと進言する側近たちに対して、一刻も早く会見を開いて、国民向けにメッセージを出すべきだと反論するのです。準備期間があるコロナ危機とテロ事件を一緒にはできませんが、危機管理の姿勢は大いに学べると思います。
藤沢市は、ワクチンの集団接種を強化します。1回目は9月25日を皮切りに合わせて6日間、定員は4500人です。場所は、湘南台のJAさがみ本店で、予約は9月18日からとなります。これで一般向けの集団接種の定員は、2万900人になりますが、まだ十分とは言えないと思います。