元藤沢市議会議員 清水竜太郎 オフィシャルサイト

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ゾーン30の取り組み

藤沢市役所の近くの朝日町の一角に子どもたちを交通事故から守る「キッズゾーン」がつくられました。キッズゾーンが設置された区域は、もともと「ゾーン30」と呼ばれる区域です。

ゾーン30とは、区域一帯で事故を減らそうと自動車の速度を時速30キロ未満に抑える制限がかかった区域です。全国の事故件数は減っていますが、道路の幅が5.5メートル未満の事故は横ばいです。時速が30キロを超えると歩行者の致死率が急激に高まることが分かっています。

一般道路での制限速度は60キロとなっていて、対策が必要です。ゾーン30は生活道路を中心に全国で4200近く設置されています。設置前と比べて事故件数は3割近く減るなど効果が確認されています。

藤沢市では8つ設置されています。藤沢北警察署では、▲境川沿いにある湘南台7丁目東側、▲湘南台公園や中学校がある湘南台7丁目西側、▲六会日大前駅近くの亀井野2丁目、▲荏原湘南スポーツセンターや石名坂環境事業所がある稲荷1丁目です。

また藤沢警察署では▲朝日町北側のほか、▲市役所や大道小学校がある朝日町南側、▲湘南工科大学がある辻堂西海岸1丁目、▲オーケー藤沢店や東奥田公園がある南藤沢です。

素晴らしい取り組みだと思う反面、どこがゾーン30なのか余り知られていないのはもったいないと感じます。また構造的にスピードを抑えるハンプや狭さく、蛇行などの手法が必要だと思います。こうした構造的な対策が取られている区域は、ゾーン30プラスと呼ばれますが、わたしが新人記者の時に取材した静岡市清水区を含めて、まだ14例しかないそうです。

朝日新聞が警察庁の事故データをまとめて、地図上に落とした交通事故マップを見ますと市内でも多くの生活道路で事故が起きていることが分かります。藤沢市でも、ゾーン30を増やすと共にゾーン30プラスについても積極的に取り入れてほしいと思います。

キッズゾーン30

ゾーン30

藤沢市アートスペースで新進アーティストの成果発表会

藤沢市アートスペースでは、新進気鋭のアーティストによる作品の発表会が行われています。この発表会は、今回で7回目になり、75件の応募の中から4組が選ばれました。選ばれたアーティストは、アートスペースで制作を行ない、その作品を展示することができます。

今回は2組が映像作品です。▲宮田恵理子さんの作品は、未来の研究者が大昔に撮影されたいまの地球の風景などを再生していくもので、斬新な映像が特徴です。▲平井亨季さんの映像作品は、兵隊だった祖父の手書きの回顧録をなぞる形で話が進みます。

▲高原悠子さんの作品は、大きな木の合板を使って、自然の存在感を表現しています。▲アートユニットのマスラックスの作品は、江の島詣でにならって、「道しるべ」である貝を触りながら階段を下っていく体験型の作品です。

文化芸術はまちのブランド力向上につながるだけに重要です。こうした「アーティスト・イン・レジデンス」による活動は、茨城県や青森市などが有名で、著名な海外アーティストも輩出しています。また横浜市の黄金町では、空き店舗や高架下を利用した活動が盛んです。

藤沢市アートスペースも新しい市民会館に移転すべきだという声も出ています。また美術館や博物館の建設を望む声もききます。「アーティスト・イン・レジデンス」の取り組みを強化すると共に、作品を閉じ込めるのではなく、市役所や駅舎、広場など人々が行きかう場所に作品を開放できればいいなと思っています。

宮田恵理子さんの作品

宮田恵理子さんの作品

平井亨季さんの映像作品

平井亨季さんの映像作品

高原悠子さんの作品

高原悠子さんの作品

マスラックスの作品

マスラックスの作品

Jリーグ30周年

プロサッカーのJリーグが誕生から30周年を迎えました。リーグの発足時、果たして成功するのか疑心暗鬼する声が出ていただけに関係者はさぞ感慨深いことだと思います。

わたしは社会人としての出発がサッカー王国と呼ばれた静岡県だっただけにリーグの成功が気がかりでした。案の定、数年が経つと初期の人気は下火となり、経営不安のチームも出てきました。清水エスパルスもその一つです。担当の記者が当時、暗い顔をしていたのを思い出します。

しかし当時チェアマンだった川淵三郎氏はぶれませんでした。Jリーグはスポンサー企業が強いプロ野球と違って、「地域に貢献すること」を第一に掲げていたのです。サラリーマン生活が長かった川淵氏の経営感覚が発揮されたとも指摘されます。

もう一つ、サッカーは野球と違って世界中に普及しているので、ワールドカップという「世界一」をめざす目標があることも見逃せません。最近は、ヨーロッパのクラブチームの大会の方が勢いがありますが、Jリーグが切磋琢磨する場所になっています。ただチームも60に拡大され、かつてのブランド力も下がるなど課題もあり、トップのJ1を強化する方針が打ち出されるなど改革が続いています。

わたしは自治体の運営も共通する点があると思っています。Jリーグが「地域に根差す」という‘百年構想‘を根幹に据えたことは大いに参考になります。藤沢市の根幹たる価値とは何か、その価値を高めるにはどうしたらよいかを明示することが大事です。わたしは、自然と都会が適度に調和した環境住宅都市にこそ藤沢市の最大の価値があると考えます。その価値を磨き、発展させていきたいです。

Jリーグ

「大規模盛土造成地」そのリスクは

わたしが 5年前に書いた「大規模盛土造成地」に関する報告のアクセス数が一時期急増しました。盛土造成地のリスクについて伝えるニュース番組が放送されたためだと思われます。関心も高いようなので盛土造成地について再び報告します。

盛土造成地は谷間や山の斜面に土を盛ることでつくられます。阪神大震災などではこうした盛土造成地の宅地で多くの被害が発生しました。このため、一定規模以上の盛土造成が行なわれたおおむねの位置を示した大規模造成地マップがつくられ、公表されています。ただしマップは地震が起きたとき、必ずしも危険な場所を表すものではないとされています。

藤沢市もマップを公表していて、谷を埋めた盛土を中心に182か所に上ります。片瀬山や村岡地区の一部、藤沢本町駅近くの本藤沢だけでなく、大庭や善行、湘南台地区の一部に点在しています。

大規模な盛土については、国がボーリング調査など本格的な「リスク評価」を行なうよう勧めていますが、現実的にそこまで対応するのは難しい状況です。神奈川県が行なった簡易的な調査では、災害の恐れが切迫しているところはありませんでした。

藤沢市では、2年前、代表的な盛土など15か所について現地調査を行なっています。具体的には、▲片瀬山の一部や▲柄沢、▲善行の一部、▲大鋸の一部、▲稲荷などです。調査では、地下水が出ていないか、庭先や道路に亀裂が入っていないかなどチェック項目を確認して、いずれも問題はなかったということです。

自分で危険な兆候がないか確認するのも大事です。擁壁がある場合、▲長い亀裂が発生していないか、▲壁がふくらんでいないか、▲継ぎ目が前後や上下にずれがないか、▲壁に水がしみ出していないか、▲水が出ているところに苔が生えていないか、擁壁がない場合は近くの道路に大きな亀裂が入っていないかチェックするということです。

対策工事の費用をまかなうのは簡単ではありませんが、まずはマップで自分が住んでいる場所がどういうところなのか確認することが大事です。

盛土

耐震化が生命を救う

トルコとシリアで起きた大地震では建物の倒壊によって数万人の犠牲者が出ています。トルコでも耐震強度を求める基準があるそうですが、守られていないケースが多かったのではないかと報道されています。

わたしも阪神大震災や熊本地震で現地に入りましたが、被害があったのは建物が倒壊したことが原因でした。直下型地震では建物の耐震性を高めることがそのまま生命を救うことにつながるのを痛感しています。熊本地震では建築基準法の改正で耐震基準が強められた前に建てられた建物の43%が倒壊または大破したのに対して、改正の後に建てられた建物では14%に抑えられています。

藤沢市の住宅の耐震化率は2020年度で90.4%になっています。ようやく9割を超えましたが、目標である95%は下回っています。とくに共同住宅の耐震化率は95.1%ですが、戸建て住宅は84.6%にとどまっています。 
 
住宅以外でも、耐震診断が義務付けられている不特定多数が利用する大規模建築物の耐震化率は88.6%となっていて、市民側も利用する際に注意が必要です。また緊急輸送道路沿いにある建物については12.9%に過ぎず、耐震化が急がれています。

藤沢市では耐震性を高めるため補助制度を設けています。▲まず耐震性を確かめるための耐震診断については、6万円を上限に費用の半分を補助しています。また▲木造住宅の改修工事については、90万円を上限に費用の半分を補助しています。

トルコでは高い建物が、垂直に崩れる「パンケーキクラッシュ」と呼ばれる現象が見られました。藤沢市は、マンションに対しても支援を行なっています。まず▲耐震診断や改修に当たり、管理組合に対して無料で助言を行なう専門家を派遣しています。さらに▲管理組合に対して予備診断と本診断にかかる費用の一部を補助しています。上限付きで費用の半分を補助します。▲耐震改修工事についても、一概には言えませんが費用の23%を補助します。浸水想定区域にあるマンションについてはさらに補助金を引き上げています。

そうは言っても老朽化した住宅を今さら改築するのは気がひける方も多いのではないかと思います。そういう方のために一部の部屋を耐震化する方法もお勧めです。こうした「耐震シェルター」または「耐震ベッド」の設置については、20万円を上限に費用の半分を補助しているので、ぜひ活用してください。

耐震化

藤沢市議会議員 清水竜太郎
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