藤沢市鵠沼桜が岡の住宅地に素晴らしい茶室があるのをご存知でしょうか。茶室は個人が所有しており、広い応接室だけでなく、池をたたえた見事な庭も特徴です。鵠沼の緑と景観を守る会の会長からのお話で、茶室を見学させていただきましたが、まるで小宇宙にいるようなぜいたくな気分を味わいました。所有者の夫婦は、土地を売却したい意向ですが、茶室などの建物を撤去するのは忍びないと心を痛めています。
藤沢市郷土歴史課に伺ったところ、国の登録有形文化財となっている10か所の建造物のうち、鵠沼橘の「旧後藤医院」が「市民の家」として活用されているほか、市民会館前に移築された「旧近藤邸」が障がい者の就労支援施設として利用されています。また羽鳥にある「旧三觜八郎右衛門家住宅門」については、地元の郷土資料室が管理して、週二回公開しています。他に福祉や観光分野などで活用方法はないものか市ともども頭をひねっています。