北海道で行方が分からなくなっていた7歳の男の子が、6日ぶりに見つかり、保護されたニュースには、日本中が安堵したのではないでしょうか。自衛隊の演習場にある建物で、寒さや雨風を避け、体力を温存できたほか、水分も取ることができたことが幸いしました。
もしこうした建物が見つからず、山中で過ごさなければならない場合、どういう行動を取ればよいのか。体力を温存するため、動き回らない方が良いという専門家もいます。山中で遭難した場合だけでなく、海や川でおぼれた場合や、火事や落雷が起きた場合、どのように対処すべきなのか、分からないことだらけです。子どものときから、危機への適切な対処方法を教わっていれば、自分だけでなく、他人の生命を守ることができるはずです。
例えば、私は、宿泊先のホテルに着いたとき、必ず避難経路を調べます。それも避難口を具体的に見て確認します。いざ火事が起きて煙で逃げる方向が分からなくなるのを防ぐためです。また私は、心肺蘇生法の講習を終えています。ただいざという時、使えるか不安です。実際に使えるかどうかが重要です。
こうした生きるための“サバイバル教育”を小中学校の授業に取り入れられないか、先の予算委員会で提案しました。これに対して、藤沢市教育委員会は、災害の際、自分の判断で自分の身を守るよう指導しているほか、水難事故をなくすため、希望に沿って着衣水泳の教室を開いていると答えています。取り扱う範囲をもっと広げて、実際に使える“サバイバル教育”を全校に普及させたいです。