藤沢市アートスペースで、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎の代表作「北斎漫画」に触発された現代アート展が開かれています。「北斎漫画」は、「富嶽三十六景」とともに知られる絵本集で、北斎が筆の赴くまま描いた作品だと言われています。
展覧会には30点以上の作品が並んでいます。中でも▲江の島を像の形に見立てて表現した作品は、展望台があるほか、ところどころにゴミが散らかっていて、風刺を利かせています。▲北斎が描いた百面相を現代のアニメ風に描きなおした作品は、赤や黄色などの原色を大胆に使っています。▲彫刻の伝統技法とインクジェットの最新技術を駆使して北斎風の像と鯨を表現した屏風型の作品もあるほか、▲北斎が川にかかる橋を描いた有名な作品をそのまま未来風に味付けしたイギリス人の作品もあります。
わたしは会場の一つ上階にある藤沢浮世絵館を生かすためにも、浮世絵と現代アートのコラボレーションを図るよう求めてきました。その第一歩として素晴らしい展覧会になっていると思います。