東京・銀座の松坂屋の跡地に新たな複合商業施設がオープンしました。高級ブランドなど241のテナントが入っていて、テナント料での収入をめざす新しいデパートの業態です。また地下には、文化施設も併設し、体験型の消費も取り込んでいます。
デパート業界は厳しく、去年の売り上げは36年ぶりに6兆円を割り込みました。売り上げを支えていた外国人観光客による「爆買い」も一服し、花形だった衣料品の不振が顕著です。地方だけでなく、大手の三越・伊勢丹やそごう・西武も閉店が相次いでいます。
去年、調査会社に依頼して実施した藤沢駅南口の再整備に関するアンケート調査で、駅前の特徴として「デパート」を挙げた回答が多く、その存在感の大きさを感じました。商店街も大事ですがデパートも大事です。とくに再整備で商業施設が入った駅ビルができるとしたら、デパートへの打撃は深刻です。
藤沢駅周辺でも、かつて西武や丸井、十字屋などがありました。デパートが撤退した後の街の喪失感は絶大です。民間だから関係ないというのではなく、行政としてどういうことができるのか模索したいと思います。