沖縄の本土復帰から45年を迎えました。沖縄戦で過酷な地上戦を体験し、戦後はアメリカ軍の統治下におかれた沖縄にとって、本土復帰は悲願でした。
沖縄が本土への復帰を願ったのは、平和主義を掲げた新憲法のもとにある日本に戻りたいという願いがあったからです。本土復帰が達成されてからも、過重な基地負担は変わりません。それでも、多くの犠牲の上に成り立った憲法を大切にする思いは本土以上に強いと感じています。
安倍総理大臣は、憲法改正にこれまでより踏み込んだ発言を行ないました。しかしNHKの世論調査によりますと、憲法改正の必要があるという回答は、必要がないという回答を上回ったものの、15年前の調査と比べて大きく低下しています。また9条については、改正の必要がないという回答が半数を超えて上昇しています。
戦後日本を支えてきたのは、平和憲法と日米同盟の両輪だと考えています。理想主義でもなく、国家主義でもなく、いまの憲法に沿った専守防衛に徹しながら、多国間の協調主義を貫くべきだと考えています。
沖縄在勤中は、たくさんの戦争体験者にお話を伺いました。沖縄戦の実相を知り、発信してきた者として、沖縄の思いを大切にしたいと思います。